
子育てをしていると、ダウン症の子供が思った通りの行動をしてくらなくてイライラしたりしませんか?家事の途中や寝る前など、言えば言うほど逆の事をして困り果ててしまいます。
私の次男もダウン症ですが、寝る前にいつも消した電気のスイッチをパチンと押して電気を点けてしまうことが悩みでした。その度に「電気つけないでね!良い子だから」と繰り返していました。
それは実は、子供にカリギュラ効果が働いてしまっていたのです。脳は単純で何度も言われた事をイメージ化して実現しようする事があるからです。
今回は、このカリギュラ効果を利用して、どのように子供に話しかければ「親」に笑顔が増えるのか話していきます。
カリギュラ効果とは?
カリギュラ効果とは、ダメと言われれば言われるほど、興味が出てその事を実行してしまう心理現象のことです。説明を聞けば知っている人も多いでしょう。
昔話でよく出てきますよね。たとえば、浦島太郎の玉手箱や鶴の恩返しで見られる、「明けないでね」や「見ないでね」です。
多くの人は、子供の頃は覚えていないかもしれませんが、親になってからも特にダウン症の子供は育児に手間がかかることが多いかもしれません。そして子供に何度も言ってきたかもしれません。
- ものは投げないで!
- ここで服脱がないで!
- テレビばかりみてないで早くお風呂に入りなさい!
- 友達をたたかないでね!
- そこには登らないでね!
- 机のコップ倒さないでね!
と言った言葉達です。
こういった言葉をきちんと教えているつもりで話しているのに、当の本人は逆のことばかりします。
言えば言うほどやってしまうのがカリギュラ効果です。
子供がイメージしているものとは?

なぜいつも逆のことばかりするのでしょうか?
それは、聞いている本人はその言葉の倫理感や意味を理解しようとしているのではなく、頭の中でイメージを膨らませ、何度も想像しているからです。
つまり、「もの投げないでね」と言われたら、子供はものを投げるシーンを想像しているのです。
それが良い悪いは関係ありません。
というかものを何故投げたらいけないのか論理的に理解できていないのでイメージだけが残ります。
何度も言うと投げるシーンを何度も想像して、投げてしまうのです。
学校で忘れ物しないでね、とお願いしたのにいつも水筒を持って変えるのを忘れるのは、玄関で言われた時に水筒を持たないで帰っているイメージを子供がしてしまっているからです。
でも、どうしてイメージするだけで本当にその行為をしてしまうのか、極端過ぎない?と思われるかもしれません。
その理由は、何度も言われると脳の中で現実のこととして確信に変わるからです。
たとえば。
来週大好きなディズニーランドに友達と行く予定だとします。それはもう確定していてほぼ確実に起きる未来であり、新しいアトラクションに乗って楽しんだり、ディズニーの世界に入り込んでワクワクしている感情もすでに実感出来ています。
つまり楽しいディズニーは経験済みで、未来もそうなると確信しているからすでにワクワクするのです。
すでに経験していて何度もそのイメージが頭の中にあると、それは実現するものだと脳は勘違いしてそれを無意識に実行しようと必要な行動をするわけです。
「友達を叩かないでね」といえば叩いたときのリアルなイメージが何度も思い出され、叩くことが現実だと認識して、叩く行動にでます。
「コップの水こぼさないでね」といえばこぼすイメージが、こぼすのが当たり前となるのです。
子供が思ったとおりに行動してくれる方法
ではどうすれば子供に上手く伝わるのでしょうか。
ここまで話してきた通り「脳は否定的にイメージしたものでも強制的に想像し、実現しようとする」ものでした。
そのことを知ったのであれば、その仕組を上手く使って利用していきましょう。
何か子供にやってほしい目標を実現するためには、良いイメージトレーニングになります。つまり、やってほしいことをイメージさせることです。
ダウン症の子供の気持ちになって、子供の知識で分かること、イメージ出来る範囲を考えてあげて話す方法です。
夜寝る前に、消した電気を点けてしまうことが悩みでした。そこで、「電気点けないでね」ではなく「暗くて気持ちいいね」にしたのです。
電気を点けた時に、この言葉を何度も繰り返すと、いつの間にか電気を消してくれるようになったのです。
つまり、暗くするイメージが脳に完成したのです。
やってほしいことを子供にイメージさせることが大切です。
「ものがそーっと落ちるね」「友達ヨシヨシだね」「コップゆっくりだね」などどのような言葉が子供にとってイメージしやすいのか試してみてくださいね。
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