子育てを上手くやりたいという思考は、手で触れたり、目で見たりできないものですが、実は鍛えて強くすることができるのです。
子育てでもマインドを強化することは大切なことです。なぜなら、子育てではモロに自分のエゴが表にでてきてしまうからです。
今回は、具体的な方法や考え方についてお話ししていきます。
目次
マインドは強化できる??
心やメンタルは、実体がないので強くすることができないという人たちもいます。
しかし私はそうは思いません。
心やメンタルなどは、脳の働きです。脳の反応を速くしたり、神経を太くすることは可能ですね。そんな風に、強化や鍛えるとは何かを決めれば、強化することができます。
実は、筋肉にも実体はないのですが、筋肉を強化することはできますね。
神経や筋繊維が束になっているのが筋肉ですが、突き詰めれば個々の細胞や、水分などで作られています。それを私たちが筋肉と名付けているだけなのです。
すると、「筋肉なんて、たんぱく質の結合に過ぎない。強くすることはできない」と言えてしまいます。
ただ私たちは、筋肉を強くすると言えば、どういうことかわかります。
例えば、重いものを持ち上げたり、持久力をあげたり、筋繊維を太くするなどを強化と言います。
要するに、抽象的な表現をどう定義するか、ということが大切なのですね!
マインドを強化するとは
マインドを強化するとはどういうことか、定義すれば、強化できます。
逆に、定義しないで、漠然とマインド強化、と思ってもできません。
これは、個々に決めれば良いことですが、コーチングの視点から、私が「マインドを強化する」ことを定義して、話を進めようと思います。
つまり、マインドを強化するとは、「ゴール達成に必要な認知パターンや思考などの、脳の機能を高める」ことです。
子育てに当てはめれば、理想の家族を実現するための思考を高めるということになります。
そのために必要な方法を、5つご紹介しますね!
マインドを強化する5つの方法
ゴールや目標を設定する
ゴール設定や目標設定はコーチングにおいて、最も重要なポイントです。まず、ゴールという目標がなければ、強化することもできません。
ゴール設定のルールは
1、やりたいことであること
2、現状の外側であること
これらが整うことで、脳がゴール達成に向けて大きく動き出します。マインドを強化する上で最も重要な部分です。ここを外して、やりたくないことをやったりすると、脳はゴールと逆方向に動こうとしてしまいます。
ポジティブな考え方を身につける
ポジティブな考え方には2つの要素があります。
1、物事の良い面を見れるようになる
2、ゴールに向かって前向きになる
の2つです。
物事の良い面を見れるようにする
ポジティブ思考というと、よく批判されるのが、「楽観主義ではないか」ということです。たとえばコップに半分水が入っていたら、「半分も入っている」と考えることです。
確かに、この考え方は、単に見方を変えているだけで、客観的に見えているわけではありません。それゆえに、楽観的だという印象を受けるでしょう。
しかし、悪い方にだけ考えてしまう人も多いので、いろいろな見方ができるようになった方が、精神が安定します。「私には価値がない、こんなゴールはやめよう」というような思考は、ゴール達成に悪い影響ばかりです。
ポジティブな面を見るのが苦手な人は、ポジティブな面を見るようにトレーニングすることで、より高い視点に立つことができるようになります。
「私には、価値がないなんてことはない。こんなこともできる」
このように認知パターンを増やすことは、認知行動療法でも行われていることです。認知パターンを増やすことによって改善される気分は、ゴール達成能力に対する自己評価(エフィカシー)に影響があります。
ゴールに向かって前向きになる
以上を踏まえた上で、ポジティブな考え方とは、ゴールに向かって前向きになるマインドです。これは楽観主義とは少し違い、トラブルや、リスクにも目を向ける思考です。
コップに水が半分入っていたら、「なんでここにコップがあるのか」「この水は飲めるのか」など客観的に考え、目標に向かって前進できるマインドです。
こうした思考を強化するには、普段から、いろいろな角度で物事を見るようにすることです。楽観的な見方、悲観的な見方はもちろん、目の前のことをよく観察することが必要です。
また、ゴールをルールに沿って設定することが重要です。未来に楽しみなことがあれば、それが前向きな思考のエネルギーになり、トラブルや課題に対しても前向きに対処できるようになれます。
ネガティブな考え方を修正する
ネガティブな考え方は、ゴールを邪魔する思考です。ゴールや目標を設定した時に、「自分にはできない」「私には能力がない」と思っていると、ゴールに向かって進むことができなくなります。
ちょうど、前向きな思考の逆向きに働く、ゴールを後退させる考え方です。
こうした考え方に気づいて、修正していくことで、ゴールに向かって行動を起こすことができるようになります。
ここでは具体的な方法を1つご紹介します
しかしー反論法
ゴールを邪魔する思考への対処法として、「しかしー反論法」をご紹介しましょう。こちらは『いやな気分よさようなら』で紹介されているワークです。
「しかしー反論法」はいたってシンプルです。まず紙に縦線を引いて、2つの欄に分けます。
そして、左側がしかしの欄、そして右側が「しかしー反論」の欄です。
たとえば、新しいチャレンジングな本を一冊読もうとした時に、「しかし、自分には難しくて読めないだろう」というネガティブな考えが浮かんできたとします。
そうしたら、この考えを左側に書きます。そして、右に向かって矢印を引き、右の欄に反論を書きます。
たとえば、「まだ読んだこともないじゃないか。とりあえず、読んでみたら、意外と読めるかもしれない」という感じです。
さらに、その反論から左下に矢印を引き、左の欄に「しかし」を書きます。
「しかし、読み終えるのにすごく時間がかかるだろう、、、、、、、、途方もなく感じる」そして、そこから右に矢印を引き、右側の欄で再反論します。
「今日だけで読み終える必要はない。少しずつ時間をかければいいだろう」
このようにして、反論を繰り返していくのです。これを前向きになるまでやります。
頭の中でやろうとしないで、紙に書いてやってみましょう。
ゴールから逆算する
ゴールから逆算して、現在自分があるべき姿を明確にします。コーチング用語では「コンフォートゾーン」と言います。たとえば、ゴールが「みんなを健康にする運動プログラムを作りたい」だとします。
そのゴールから逆算して、今スポーツトレーナーの資格を持っている必要がある、というふうに、コンフォートゾーンを設定するのです。もちろん、逆算した結果は、人によって様々になります。
現状の外側の途方もないゴールを設定しても、何をしたらいいかわからない、という問題が起こりやすいですが、ゴールから見て今何が必要かを明確にすることで、具体的な行動につながるエネルギーを生み出すことができるのです。
目の前のことに取り組む
そして、コンフォートゾーンができたら、目の前のことに取り組んでいきます。
たとえば、スポーツトレーナーの資格が必要なら、そのための勉強に集中します。
そうすることで、具体的にゴールが前向きに進んで行くことになります。
ゴールを設定して悩んでいるだけというのでは、マインドは強化されていきません。ゴールを設定した上で、目の前のやりたいことに集中するという考え方が必要なのです。
まとめ
以上のように、マインドを強化する方法を学んで実践していただければ、ゴール達成に必要な考え方やエネルギーを効率的に生み出すことができるようになります。
このようなやり方が身について当たり前になってくれば、マインドがしっかりと強化されたということなのです。
マインドは、実体がありませんが、強化することは可能です。
強化するとは、ゴール達成に必要な効率的な考え方や認知パターンなどを身につけることです。
5つの方法を実践することで、子育てのマインドの正しい使い方を見につけ、理想の家族に必要な脳の機能を高めることができますよ!