コーチング

コーチングを受けてみると大変なダウン症育児の解決につながる

コーチングって何するの?何が良くなって、手に入るの?という疑問についてお答えしますね。

コーチングではセッションというものをします。セッションは数か月かけて実施することが一般的です。コーチングの基本的な流れや、考え方がわかることで、実際にコーチングを受けてみてください。

思った以上の価値があると思います。なぜなら、自分が気づいていなかった点に気づけるからです。下手をすると、死ぬまで抱える問題も、解決できる可能性があります。

コーチングは、対話を通しておこないます。言葉を使ったコーチングの方法について解説していきますね。

セッションでは、

・クライアントの頭の中を把握する
・ゴールを設定する
・臨場感とエフィカシーを上げる
・矛盾点を見つけて整理する
・正しいマインドに入れ替える

ということをしています。順番は前後するのですが、主なことはこの5点です。

 

クライアントの頭の中を把握する

コーチングセッションは、まず「聞く」ことをします。なので、コーチはそれほどしゃべりません。本当に好きに話してもらっていいのですね。

なぜ聞くのか、というと、クライアントの脳内地図を作るためです。料理を作ろうと思ったら、まず冷蔵庫に何があるか確認するでしょう。同じように、脳内がどうなっているのかがわからないと、コーチングができないのですね。

ゴールは何なのか、何が問題なのか、悩みは、価値観、などを把握させてください。言葉だけではなく、態度や、感情などもよく観察しています。

聞くことで、クライアントも頭の中が整理されていき、コーチの側もクライアントの頭の中を把握することが出来ます。

聞くだけで悩みが解決することがよくあります。冷蔵庫の食材を確認したら、これは腐ってるから捨てようとか、これは使えるとか、自然とわかりますね。こんな感じで、ただ聞くだけでもクライアント自身が気づくことができるのですね。

人によって、頭の中は違うので、よく聞いてみないとわかりません。

ゴールがないのか、ゴールが弱いのか、マインドセットの問題か、などいろいろなパターンがあります。

最初は悩み相談から入る場合が多い

コーチングセッションでも、最初は悩み相談を聞くことが多いです。その場合、とくにこの悩みは大切なことなのでとことん聞くようにしています。

というのも、悩みを本気で聞くことが出来ないと、心の扉が開いてくれないことが多いからです。コーチが何か言うとしても、悩みを聞いてからにしています。

また、悩みの中に、その人の信念が現れているので、これもクライアントのことを把握するために大事なポイントです。

悩みを聞いてからのほうが、相手がこちらの話を受け取りやすくなります。また、アドバイスも適切になりますよね。

 

一番大事なのは、ゴール設定

コーチングの中で、不可欠なのが、ゴール設定です。ダウン症の親のゴールを必ず把握します。ゴールは、やりたいことであって、現状の外にある目標のことを言います。

なぜゴールが大事かというと、目的地だからです。どこに行くかもわからないのに、コーチングをすることはできません。

ダウン症の子の悩み相談であっても、その答えは、「どこに行きたいのか?何をしたいのか?」がわからないと見出せないのです。ゴールがないと、ただ無難に現状を続けるとか、行き当たりばったりの反応になってしまいます。

例えば、ダウン症のことで兄弟関係で悩んでいる人がいたとします。

その時、「家族関係が大事なので、仲良くしたい」という人と、「ダウン症の子の成長に集中したい」という人では目指す方向が違い、取るべき行動も違います。

ゴール設定のことは知っている人もいますが、知らない人もいます。知っている人に対しては、「あなたのゴールはなんですか?」と聞きましょう。相手の方から伝えてくれることもありますね。

知らない場合は、教えていきます。ほとんどの問題は、ゴール設定とエフィカシーにあります。

やりたくないことをしているとか、現状維持になっていて行き詰まっている、ゴールに対して確信が持てていない、自信がない、などです。

これらを解決したり、マインドセットをし直すことで、クライアントはゴールに向かって進歩できるのですね。

コーチは、クライアントの未来を見る

セッションの時に必ず必要なのは、コーチは、クライアントのゴールや、可能性を先に見るということです。

例えば、クライアントが、こういうゴールを目指したい、と思ったら、コーチの方は「できる」と思ういます。本当にそうしています。その気持ちがなければダウン症の親のサポートなどできません。

そうすると、それが伝わって、クライアントもできる、という気持ちが高まると思います。できるという気持ちのことをエフィカシーと言います。

エフィカシーを高めることが、コーチの大事な役割のひとつです。

クライアントは、ゴールを設定した時点では、まだできると思っていないことがあります。そのため、コーチの方が先にできると思うのです。

逆に、コーチの方が「できない」と思ったらどうなるでしょうか。できないと思うと、できない前提でセッションが進むので、クライアントもできない気持ちになっていきます。

それは、言動とか、態度で現れしまうのですね、エフィカシーを下げる原因になるのです。

これが、コーチングで非言語と言われる部分の根本です。非言語は、気功などの技術もありますが、マインドセットの方が大事なのです。

 

臨場感とエフィカシー

クライアントが変わっていくためには、ゴールの臨場感とエフィカシーが重要になります。エフィカシーは、先ほど言いました。では、臨場感とはなんでしょうか。

臨場感とは、ゴールがどれだけリアルに感じるか、ということです。

臨場感が上がると、脳はゴールの方を現実だと思うようになり、ゴールの方を実現しようとします。

これは臨場感が上がるように繰り返し何度でも行います。臨場感が上がると、それによってエフィカシーも上がるのです。この臨場感が上がっていないと、現状の方が現実なので、現状を維持しようとするのです。

たとえ、子供に不安があっても、地域や国のサービスを利用していけばなんとかなると考えてしまいます。もちろん、死にはしないので何とかなるとは思いますが、本当にそれでいいのでしょうか?

子供との理想の未来があるのなら、それにふさわしい行動になります。臨場感を上げるためには、「ゴール達成したあなたは何をしているのか」という未来の姿を想像してもらいます。

お金が欲しい、という人なら、お金が入ったら何をするのかを想像してもらいます。子供の自立であれば、一人暮らしをしていて立派になった子を見ている臨場感がないと、ワクワクしてきません。

また、想像しても何も感じないなら、ゴールが間違っている可能性もあります。

エフィカシーとか、臨場感というのは、上がったらわかります。というのも、行動が変わるからです。行動が変わっていないなら、どこかが引っかかっているということです。

行動が変わると、臨場感やエフィカシーもそれにつられて上がっていきます。プラスの循環に入っていくことが出来るのですね!

 

矛盾点を見つけて整理していく

クライアントのことや、ゴールなどを把握したら、そこから矛盾している点を見つけて整理していきます。

これには抽象度という概念を応用していきます。

簡単に言うと、相反するものがあると、視点が高くなるということです。例えば、「ダウン症の子とゆっくり暮らしたい」というのと、「世界中を旅したい」という希望があるとします。

そうしたら、「子供とゆっくり暮らしているとしたら、世界中を旅する時間はありますか?」と聞いてみます。そうすると、相手は、「あれ?」と思うでしょう。

それでどうしたらいいのか、と考えることで、本当はどっちがやりたいのか、とか、両立する方法など相手は考えます。

このように整理していくと、抽象度が上がっていき、視野が広がったり、新しい気づきが生まれるのです。要らないものが除かれて、ゴールがよりはっきりしてきます。

これをするためにも、最初にしっかりと話を聞いておいて、頭の中を把握しておくのですね。

 

正しいマインドに入れ替える

親のマインドが間違っている場合は、正しいマインドを教えて入れ替えていきます。

例えば、ゴール設定が間違っていたら、正しい考え方を教えて、もう一度ゴールを考えてもらいます。過去のことを悔やんでばかりなら、過去ではなく、今の選択が大事だということをお伝えします。

 

コーチングセッションは根気強く行う

以上がコーチングの基本の流れでした。

コーチングセッションでは、まず聞くことからスタートして、脳内地図を把握します。そして、ゴール設定という目的地を把握します。

ゴール設定は一番大事です。ゴールができていない場合は、ゴール設定の方法をお伝えします。ゴール設定ができたら、コーチ自身が確信することで、クライアントのエフィカシーを上げていきましょう。

また、ゴールの臨場感を上げることで、クライアントの脳をゴールの方に向けていくのです。

そして、矛盾点を整理していきながら、抽象度を上げていきます。また、間違ったマインドの使い方に関しては、修正します。

これらは一回で完結することは難しいので、繰り返しさせていただきます。

どの時点でクライアントが大きく変わるかは、人それぞれです。1回で変わることもあるし、ある時急に変わることもあります。

人の人生を変えるというのは、簡単なことではないですが、やりがいがあることです。

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初めまして。次男はダウン症(21t標準)です。ダウン症の子を育てるうえで私が本当に大切だと思ったこと、実践して日常生活に役にたったことを書いています。興味があれば他の記事も覗いていってくださいね。

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