ダウン症の子育て

兄弟のなかのダウン症の葛藤と無くす方法

 

ダウン症の子に兄弟がいる場合、「ダウンって何?」ってずっと聞いてこなかったけど、5 歳以降で聞いてくることもあります。その間、本人の中で何か葛藤が起きています。

とくに、親がダウン症の事について、あまり兄弟に聞かせていない場合、親が思う以上に兄弟は、そのことがわかっています。子供から聞いてくるということは、不安があるということです。

この時に、ダウン症について曖昧に答えたり、先延ばしにしてしまうと兄弟の不安も大きくなるでしょう。大人でも得体の知れないものや良く知らないことに出会うと危険を感じますよね?

子供でも、同じで何か病気のようなものに違いはないけど、はっきりとした答えが分からないとなると、不安というより危険を感じるようになります。そのため、兄弟に対してきちんと対応したほうが良いのです。

では、どのようなお話をすればよいでしょうか?

もちろん、ダウン症の原因や症状について簡単に伝えることも大切です。しかし、それ以上に兄弟に伝えておいた方が良いことがあります。それは以下の2点です。

  1. 将来を計画を伝える
  2. 理想の未来を伝える

この2点を兄弟に伝えることで、心の安心を作ることができます。そうすれば、兄弟自身も家族を守らないといけないとか、自分がしっかりしないとといった犠牲のマインドを持つことなく、自由に生きていくことができます。

 

将来の計画を兄弟に伝える

親は、兄弟に対して、ダウン症の子の将来の設計図を作ってあることを伝えます。将来の成長具合や、そのための準備、施設の計画、そのためのお金の用意や、兄弟にお願いすることを計画しておきます。

計画は、兄弟に負担がかからないように準備しましょう。なぜなら、兄弟には将来の不安があるからです。その問題が解決していないと、自分のことに集中することができなくなり、人生設計に影響があるからです。

なので、兄弟には将来、ここだけ手伝ってほしい、お金の心配は全然ないよという状態をつくること、その理由をきちんと伝えることが大切です。

兄弟は不安を埋めようとしているので、本人の人生にとってプラスにならないことをしようと考えてしまいます。例えば介護の仕事を目指すとか、ダウン症の子のために貯金をするなどです。

不安を穴埋めするのではなく、不安をなくして自分らしく生きてもらうことが親にとって一番嬉しいことではないでしょうか。

そのために親は、どういったことをすればいいのか考えるきっかけにもなりますよね。もし、その計画が難しいと思ってもどうすれば解決するのか方法はあるはずです。

 

理想の未来を兄弟に伝える

もうひとつは、親が持つ理想の未来を兄弟に伝えておくことです。

障害がある兄弟がいることで、将来が不安なると、良い未来も信じられなくなります。その原因は、兄弟が感情的になっていることが原因です。

ネガティブな感情が大きくなると、思考が停止してしまうのです。どういうことかというと、脳はよりネガティブな情報を重視し、その不安を回避しようとするためこれまでの経験から出来ることを探します。このような本能的な思考回路になることで、とりあえず現状を乗り切ろうと考えるわけです。

こうなると、希望ある未来を信じたり、考えたりすることが難しくなります。本能的に目の前のことって感じになるのですね。

なので、兄弟がそうならないために、親から20年後の理想の未来を設定し、子供に伝えて上げることが大切です。良いイメージが兄弟のなかでできると、「そうなっていいかも」と希望ができます。今は、問題があるけど、将来はわからないと考えることができるわけです。

 

今回は、兄弟のなかのダウン症の葛藤と無くす方法についてお伝えしました。

親がダウン症の子の将来の生活設計をして、お金や時間的負担がないことを兄弟に教えてあげましょう。そして、家族が楽しい理想の未来のイメージを持っているということも合わせて伝えることが大切です。

兄弟の障害者に対する葛藤は、親の行動次第で良い方向に向かうことができますよ!

 

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初めまして。次男はダウン症(21t標準)です。ダウン症の子を育てるうえで私が本当に大切だと思ったこと、実践して日常生活に役にたったことを書いています。興味があれば他の記事も覗いていってくださいね。

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