ダウン症の子育て 目標設定

子供は自立しないといけないという洗脳

子供は自立しないといけないという洗脳から脱出し、あなたが手に入れたい本当のゴールを発見しましょう。

それが家族が一番幸せになる方法です。

最近では、不況のせいなのか本屋やYoutubeの情報で育児の成功3ステップや、勉強系の本などが流行っています。このような情報は

「努力とか勉強しないとだめですよ」

「子供をきちんと育てないとだめですよ」

「稼ぎましょう」

と言っています。こうした情報に触れていると漠然と「成功した育児がしたい」「人生うまくいきたい」と思っている方は多いかもしれません。

ダウン症の子育てでも、みんな「成功したい」と思っています。もちろんこの子なりに成長してくれればいいと口からは出るかもしれませんが、自分の子供だけはどうにか自立してほしいと考えていると思います。

しかし、このいわゆる「自立することが成功」とは本当にいいことなのでしょうか?「成功」とは一体何なのか考えてみましょう。

 

自立することが成功?

例えば、多くの人が考えている成功とは、「お金を稼ぎたい」とか「偉くなりたい」などです。資本主義の構造のなかで成功したい、上位に行きたい、勝ち組なりたいと考えています。

しかしダウン症の子の自立は、上のような成功とは少し感覚が違いますよね。

しかし、子育てでも成功と考えると、同じような考え方にどうしてもなってしまうのです。つまり、ダウン症の子でも勝ち組になりたいという方向に行ってしまうのです。

今は、成功育児本やネットなどでは画一的な成功像が喧伝されています。「このような育児が正解」とか「こんな暮らしが理想」といった感じです。これも資本主義社会の影響を受けています。

私はよく、「幼稚園の先生に向いてる」と言われます。そのように言ってくれる人は「幼稚園の先生=成功」、それは素晴らしいことと感じていたのではないでしょうか。偉い人的な要素ですね。幼稚園の先生ということを手放しで褒め言葉として使う人になんだか違和感を感じます。このように考えるのは、巷の成功話に完全に洗脳されているからだと思っています。

そのまま「成功」と言った場合、言葉通りに捉えれば「何かを成し遂げる」と言う意味です。

だから、その成し遂げる内容が資本主義的になる必要はないのです。例えば資本主義とは全く正反対で、お金や順位から離れて温泉街でのんびり暮らすことも成功と言えます。

それでは「自立」とは何でしょうか?その意味は、自分以外のものの助けなしで、または支配を受けずに、自分の力で物事をやって行くこと。とあります。

自立には経済的なことも含めた自立の意味合いが強いです。しかし、ダウン症の親としては、自立という意味には一人で何でも出来るようになってほしいという漠然としたニュアンスが含まれていると思います。

一人で何でもこなせるようになることが、子供にとっての成功なのでしょうか?親の人生のコピーではなく、子供が苦しむことなく、その人らしく楽しく豊かな感性を持って生きてもらうことではないでしょうか。

もちろん成功の表す意味は、人それぞれです。

なので、本当は自立という考えでなく自分なりの成功の姿があっていいのですね。むしろ資本主義で周りよりも上にいることを人生の目標とし、満足できることはないと思います。さかんに喧伝されている成功イメージをいったん否定して、自分なりのゴールを考えてみましょう。

ただし、ここで注意してほしいのは、現状維持と取り違えないでほしいということなのです。現状維持とはつまり、資本主義の枠内ということです。

たとえば、「子供もよく成長して、学校にもいけて、作業所にも通えて、障害年金貰って静かにくらしている」みたいなものです。。。

このような考え方は結局は資本主義の中で洗脳されてメディアによって作られた幸せです。資本主義の枠内を出ていません。そんなありきたりのものは本当の幸せには通じないものです。

 

自立系洗脳から脱出するワーク

それでは自立しないといけないという洗脳のために1つワークをやってみましょう。

まず、あなたのやりたいと思っていることや、あなたの心の中の成功のイメージを書き出してください。そしてイメージをリストアップしたものを見て一つ、一つ、

「これは本当に自分が望んだものなのか」

「誰かにそう思い込まされているだけなのではないか」

 

と吟味してください。1つ上の抽象度から眺めることによって洗脳を解除することができます。

とくに、育児成功本やマスコミからの影響に気をつけましょう。自分の中から出てきたものであると思い込んでいても実はテレビでやっていたとか、成功本に書いてあってそれを無条件に良いものとして勝手に取り込んだだけかもしれません。

リストアップしたものを一つ、一つ検討して外からの影響がないかを注意深く調べてみてください。欲しいと思っているもののほとんどがマスコミや育児成功本から良いとされたものである可能性があります。

そういったものを手に入れた所で、手に入れた瞬間につまらなくなってしまうでしょう。

そして、例えば子供が自立することで、時間やお金が欲しいと思っていたとしても、その時間やお金を手に入れてしまったときにはもっとそれが欲しいと思ってしまいます。

そういったものは本当のゴールとは言いませんし、人生の目的とも言えません。

偽のゴールを達成して成功しても、さらに上があることに気づいてまた不満足になる、というようなスパイラルに陥ってしまいます。このように資本主義から変な常識を植え付けられているのです。

子供を自立させないといけないとう洗脳から抜け出して、自分の本当にやりたいゴールを発見することで、自立への執着がなくなり楽になりますよ。

 

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初めまして。次男はダウン症(21t標準)です。ダウン症の子を育てるうえで私が本当に大切だと思ったこと、実践して日常生活に役にたったことを書いています。興味があれば他の記事も覗いていってくださいね。

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