今回は、障害年金だけでダウン症の子は生きていけるのか?というお話をします。
障害年金という国の制度があり、20歳を超えたダウン症の方は受給していると思います。また、それ以外に就労施設で賃金を得ている人もいます。
しかし、これらがあってもダウン症の方の本人が生活していくので精一杯です。するとどうしても親に金銭面の負担がかかってきます。
そのため親はお金の不安があり、お金の不安があるから、自分の楽しみや家族の幸せについても遠慮がちになります。それは自分の人生を殺して生きるという現実に繋がるので幸福ではなく、不幸だと感じてしまいます。
このように、ダウン症の親の幸福感はお金と密接に繋がっているので、そこを解決することが大切です。
いや、
「お金だけではない」
「子供がきちんと成長してくれてると嬉しい」
「家族が一緒にいることが幸せだ」
という方もいるかもしれません。しかし、子供の教育や施設、親の時間を作ること、老後の問題などほとんどお金があれば解決出来ます。
お金の不安がある親は、一番大切なことから避けて精神論や愛情論に行ってしまいます。しかしそこでは根本的な解決ではなく、対処療法的な答えにしかなりません。
障害年金や就労の現実を見て、考えていきましょう。
障害年金とは?
まず障害年金とはどのようなものでしょうか?下にポイントをまとめたので見てみましょう。
受給年金額 |
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申請タイミング | 初診日から1年6ヶ月以降 |
申請のポイント | ①初診日を確定する(診断書を入手)
②20歳以上の場合、初診日時点で年金制度に加入し、保険料を納付している、または免除・猶予申請をしている。 ③障害年金受給が可能となる医師の現在の診断書 |
相談や申請窓口 | 年金事務所、住居地の国民年金課 |
相談や申請代行 | 社会保険労務士(利用料相場 着手金:1万円、受給決定した場合の報酬:月額の2ヶ月分または、初回受給額の10%前後) |
支給期間 |
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※2021年時点の情報です、内容の保証は出来ません。詳細を確認する場合はご自身でお調べください。
ダウン症の場合、月に貰えるお金は7万円いかない位だと覚えておきましょう。年額では、約84万円ですね。確かにこれだけでは施設のお金を払ったり、生活費を賄うのは難しくなりますよね。
ダウン症の子の就労収入は?
障害年金以外にダウン症の子の収入はどのくらいなのでしょうか?厚生労働省のデータから見てみましょう。
ダウン症がある人の平均年収 割合(%) ①30万円以下 60.4% ②50万円〜100万円未満 11.8% ③100万円以上 9.8% ④もらっていない 4.1% 引用:2015年度 厚生労働省調べ
これを見ると、多くの人が年収30万未満だとわかります。
ということは、障害年金と合わせても年間に手元に入るお金は、約100万円前後だとわかります。月に10万円無いくらいですね。
これは生活保護の受給額(一人世帯で約13万円前後 ※生活扶助+住宅扶助)よりも低い金額です。
ダウン症の親は、施設や生活費以外にも子供に対してのサポート費用など他にもかかってくるものもあります。それらを含めて考えて行く必要があります。
子供のお金の問題を解決する
ここまで見て分かる通り、多くのダウン症の方は生活保護よりも低い受給額であり、ひとり暮らしなどの自立はかなり難易度が高いです。
そうなればどうしても親に負担がかかるでしょう。
ではどのように問題を解決していけば良いでしょうか?それには2つ方法があります。
1つ目は、子供の将来のために別の年金のような仕組みを作っておくことです。
たとえば、「障害者扶養共済制度」というものがあります。※リンク先は、神奈川県横浜市のものです。
月額で親が払込、将来親が死んだ後に子供に年金のように払い出す仕組みです。計画性が高いので、もし利用すれば他の兄弟がいれば伝えておくことで家族の安心にも繋がります。
お金を貯めて置くのではなく、自動的に入金される仕組みを探すことです。
2つ目は、親が労働以外でお金を増やすことです。お金に不安がある親は、「仕事以外でお金を増やす事ができない」と思っています。
親が会社員の場合、生涯収入はある程度決まってきます。その収入のなかでやりくりしようとするので、不安が消えないのですね。
なので、会社員の収入以外でお金を得ていくことも大切です。それが子供の将来の安心に繋がります。
しかし、お金の不安がある親は、会社員以外でお金を得ることが難しいと考えています。なので、自信がなかったり、お金が入ってくることを避けたりするのです。
これではお金の不安が一生ループするだけです。
なので、自分でお金を増やしても大丈夫だというマインドを持つことです。ダウン症の子に対しての国や自治体からの支援は多くありません。なので、まずはお金に対しての考え方を変えることから初めていきましょう!
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