今回は、子供の気分に振り回されて困っている人へというお話をします。
ダウン症や障害をお持ちのお子さんは、気分がコロコロ変わって困ることありませんか?
すると親がせっかく用意したものが無駄になったり、時間の無駄になります。
もし「無駄になることは悪いこと」という価値観があると、感情的になります。そして、身体への影響につながるので体への負担も大きいのですね。価値観で決まっているものは、以下のような流れで動いています。
思考(価値観)→ 感情→ 体感覚
なので、
無駄になる(思考)→自分勝手だイライラ(感情)→頭に地がのぼる(体感覚)
となるわけです。
そのため体感覚まで落ちる前に、感情的ならないようにしなければいけません。勝手に感情的になるのでみんな困っているわけです。大好きな子供に怒りたいわけではありませんよね。
ということは、根本的な「思考」を変える必要があります。
子供と親との縁起とは?
気分屋の子供に感情的なって困るのは、子供との関係性を間違えているからです。
よく気分屋の子供は、親がきちんと教えていない、躾が出来ていないと言われます。障害がある子だとしても周りの目は健常者の家族と同じように見ていることも多いです。
「親ができていないから」
「親がきちんと教えていないから」
これは本当なのでしょうか?
親がきちんと教えなくても子供が出来るようになることもあります。想像以上に立派に育つかもしれません。先生の言うことがあっているか育ってみないと分りません。
親が毎日しっかり子供に言い聞かせても、そのように育つかはわかりません。
「無駄になることは悪いこと」のような考えがあると子供を責めてしまいます。逆に、「親の躾が悪い」と思うと自分を責めます。
こう考えると真実はいつも関係性のなかにあると言えます。
一方的に責める必要はなく、一方的に原因があるわけではないのです。
子供が気分が変わりやすいというのも、どちらにも原因なのありません。
双方の関係性があることに気づくことが大切です。
話はそれますが、仏教では、こうした双方向の関係性を縁起と言います。
よく縁起がいいと言いますが、それとはちょっと違う意味です。
子供が原因だから私がイライラする、私の躾が悪いから子供の気分屋がとまらない、と言う風に
因果が一方的に決まってしまうと考えると、
「過去の出来事が、現在を決める」
「どちらか一方だけが悪い」
などのように偏った考え方になってしまいます。
しかし、よく見ればどちらかが一方的に良くないことなどありません。
たとえば、子供との関係で「気分がころころ変わって困っている」と思っても
第三者が見ると、「お互いに問題があるよね」と思うわけです。
一方的な原因を考えるのではなく、客観的に、状況や関係を見てみると、問題が解決します。
子供と親との縁起(関係性)を見ることです。
話を戻すと
子供は気分が変わるのには理由があります。
その理由を少しでも汲み取ってあげることです。
もちろん発語が少なかったり、知能が低かったりすることが弊害で子供の気持ちがすべて解るわけではありません。
親も子供のことをもっと知ることで、子供も親のことを知れます。
そのために「無駄になることは悪いこと」といった価値観をやめることです。子供と同じ目線で考えることができます。
すると子供が何をしたいのか、どう考えているのか少し寄り添うことができます。
初めに話した、↓これです。
思考(価値観)→ 感情→ 体感覚
大切なのは、思考と感情を合わすことで同じ体感覚を得ることです。そうすると二人の相乗効果が生まれるのですね。
時間軸を伸ばして予測する
また子供に振り回されて感情的になるのは、予想していないからです。
人は予想外のことが起きると感情的になります。
事故や病気に突然なるとびっくりします。大切なひとがいなくなると悲しみや苦しみがあります。逆にラッキーなことがあると嬉しいですよね。
しかし、病気も分かれもラッキーなことも、想定していたことだと感情は半分くらいになりませんか?そうすることで悲しみなどの気持ちを抑えることは日常的にみなさんもしていると思います。
なぜ感情的なるかというと、自分のコンフォートゾーンから外れるからです。
コンフォートゾーンとは自分が感じる「心地よい場所」という意味です。実際の場所もそうだし、精神的なことも含まれます。
つまり当たり前だと信じている感情や生活のことです。
これから外れば外れるほど、感情的になるのです。人によっては「完全に間違っている」と感じるからです。
しかしこの世のなかに完全に間違っているとは言い切れないことが多いです。戦争さえも利害関係の結果だし、資本主義や共産主義のどちらが正解かなど分かりません。
ダウン症の子が良い悪いなど誰も判断できません。親にとっては長い時間軸でみれば自分を成長させるための条件だったかもしれません。
子供の気分で振り回されて感情的になっている場合は、できるだけ予測することをオススメします。
たとえば、ご飯を用意したけどいらないと言われる、別のものがいいと言われる。学校に行きたい素振りをみせても、玄関では嫌だと暴れる。
よくあると思います。
そんなときは、そういうパターンもあるよなと思っておくことです。
そうすれば、何がいやなの?と子供に寄り添える余裕ができます。ご飯が無駄になれば、無駄になったものをどう活用しようかすぐに気持ちを切り替えることができます。
もちろん、すべては予想するのは難しいかもしれません。子供もどんどん成長しているのでいろんな行動や回避方法をクリエイティブに思いつくからです。
なので、それに追いつくくらいの勢いで、親も成長したほうがよいのですね。
今回は、子供に振り回されて感情的になる人のためにというお話をしました。
子供の意見も一方的ではありません。あなたとの関係性のなかで産まれているものです。
なので、子供の思考を理解するために価値観を変えていくことが大切です。
また、時間軸を伸ばして子供の考えのパターンをストックしておきましょう。
そういうこともあると予め想像出来れば、その対処法や良い解決策も考えられる余裕ができます。
自分がもっている大切な思考(価値観)は変えていけると信じれば、もっと自由に楽になれますよ!