今回は、ダウン症の兄弟姉妹が持つ悩みを解決するたった一つの方法についてお話します。
ダウン症の子が家族のなかにいる兄弟姉妹は、不安を抱えています。
たとえば、
「態度がきにいらない」
「出来るのにやらない」
「兄弟姉妹中心の生活に疲れた」
のように考えています。蓄積された不満は、変えたくてもその環境を壊して家から出ていくわけにもいきません。そのため、無力感へと繋がり自分の力ではどうしようも出来ないという、悲しみに変わります。
悲しみが生まれれば、それをやめてもっと楽に生きたいと反動が起きます。しかし現状は変えられず不安だけが蓄積されます。
そして変えられない状況を作っている原因は、親です。
子供は親に依存しているので、親の影響をもろに受けます。親がダウン症の子のことを解決しないと、いつまでも兄弟姉妹は不安定な状態がつづくのです。
またダウン症を持つ親は、ダウン症のことを解決せずに、兄弟姉妹に「あなた達が面倒をみるのよ」などど言ってしまいます。子供は解決策を考えることは出来ませんので、心の奥で不安が積もるでしょう。そうなるとダウン症の子が憎悪の対象になり、怒りの矛先が向くことに繋がります。
家族が成長していく段階で、そのような関係になると自分の夢を諦めて「ケアマネージャーになる」「ボランティア団体にはいる」という子供もいるそうです。それは親の不安が原因の、子供の間違った夢と言わざるを得ません。
ではどのように親はダウン症の子の解決をしていけば良いのでしょうか?
親の不安が子供にコピーされる
子供の頃から家族の将来に不安を持っていると、大人になってもその気持ちは変わりません。
それはミラーニューロンが関係しています。ミラーニューロンとは、人は新しいことを身につけるとき、人の動きを自分の“脳に鏡のように映し出して、まるで自分が実際にやっているかのように体験し学びます。
私達は子供のころから親の行動を無意識で真似ています。ただ真似ているのではなく、ポイントは感情状態もコピーしているのです。親がダウン症の将来に不安を強く持っていれば、子供も同じように感じているのです。
親の不安は子供に伝染します。まるで暗示をかけているようにです。
そのことを親は常日頃から意識することです。
しかし、いくら子供が不安になっても問題を解決することは出来ません。なのでダウン症の兄弟姉妹がいる子供は、いつも親がダウン症のことを解決してほしいと思っているのです。
親が不安から開放されるには?
親は、不安に思っている子供に対して不安を取り除いてあげることが大切です。
そのために、以下の点が重要になります。
- ダウン症の子の将来設計をしてあげること
- 家族の長期的な計画を伝えてあげること
- 子供に負担になる部分を説明してあげること
しかしほとんどの親は、その計画を作っていません。また、検討もしていません。行き当たりばったりと言えばクレームが来るでしょうが、現実的に目の前のことや2年先くらいのことしか考えていません。
もちろんそうでない人もいるでしょう。お金や時間の使い方について学んでいる人は問題ないし家族も和気あいあいだと思います。
そうでない人はもう遅いのかいというと、そうではありません。これから学べば良いだけです。人生が楽しくなるかもしれません。それはもうおとなになった子供にも伝わっていくと思います。
世の中には、今障害を持っている人と、これから障害を持つ人しかいないのですから、遅かれ早かれです。
子供は未来がどうなるか知りたいだけ
将来設計をしていない親は、希望的観測ばかりします。こうなったらいいとは考えますが、実際に行動しません。
大切な知識にお金を使わず、子供の将来のための投資もしません。将来のダウン症の子に向けてお金を使わないということは、今浪費しているのと同じことです。
目の前のことが大切で、先のことは重要度が下がるのです。日常生活の家事育児や仕事で忙しいのは確かにあります。しかしいくら言い訳をしたところで結果、子供の不安が解消されなければ考え方が間違っているということです。
逆に、不安を抱えている子供は今はとりあえず乗り切って、未来を重視しています。どのような未来になるのか具体的に知りたいのです。
そのためには、親が素敵だと思ってもらえるような生き方をする必要があります。真似をしたい生き方です。
まず、自由な時間の問題があります。ダウン症の子を多くの時間を過ごす時間があることが、その他の兄弟姉妹を安心させます。親の責任を示せるからです。自由な時間を作るには、労働からある程度距離を取る必要があるため、お金が必要です。お金にある程度余裕があれば時間を作り出せるからです。
このように時間とお金のバランスをとることが豊かな人生を送る秘訣です。
ダウン症の親は、時間やお金の価値観を変える必要があります。そのために心の使い方や、脳の機能を知ることが大切です。未来を重視出来ないのはこのようなマインドの使い方が間違っているからです。なので自己投資してでもマインドの使い方を誰かに教えてもらってください。
子供が安心できるのは、親が未来の生活にワクワクしていて安心できると信じているからです。それが伝わるのです。
また、未来への投資という点で、制度を上手く使うこともできます。
親がしっかり療育手帳を取得して、ダウン症の子が20歳を超えたら「障害年金」を申請しましょう。また、「心身障害者扶養共済制度」などに入るのもいいですね。親が亡くなっても約10万円前後の年金が自動的に入ってきます。
このように未来にお金が必ず定期的に自動的に入ってくる仕組みを子どもたちに残してあげることです。よく、ダウン症の子専用の口座を作って積み立てし、子供たちに渡せばいいと言う方もいますが、おすすめしません。
なぜなら、安心が生まれないからです。収入の自動化は絶対的な安心を生むのに対して、用意されたものが減っていくというのは全く別物です。人によっては恐怖かもしれません。
未来への投資を今からして、仕組み化してあることをきちんと伝えておくことも、子供の不安を無くす大切なことです。
今回は、ダウン症の兄弟姉妹が持つ悩みを解決するたった一つの方法についてお話しました。
ダウン症の子に対する兄弟姉妹の悩みは、未来への不安です。それは親が生み出しています。
親が未来に対して不安を持っているから、子供に伝染しているのです。ミラーニューロンの法則でしたね。なので、親は日常生活のことばかりに集中せずに未来について真剣に考えましょう。
親が未来に対してワクワクすれば、子供の不安も少なくなります。すると、ダウン症の子への不満や怒りも変わっていきます。そのために、自己投資をして自由な時間やお金に余裕がある、豊かな人生に気づくことです。
また、今から保険なのど投資をして、将来のダウン症の子への収入の自動化を検討してみてください。
いずれも、兄弟姉妹の未来の安心安全を作るための計画です。その計画を親と子供みんなが共有して、理解することが兄弟姉妹の悩みを解決する方法なのです。