少し前に、あるミュージシャンの方が、学生時代に障害者のクラスメイトへのいじめで問題になっていました。本人は謝罪していましたが、このニュースを聞いて世の中は悪意で溢れていると思った親もいるかもしれません。
選民意識・差別意識・エリート感があると、それを見せつけるために弱い者にいじめをすることは良く見られます。劣等感の裏返しなので、自分をより大きな物に見えるよう、弱いものに対象が向くわけです。
もし子供がそういう被害にあえば、この世は悪意で満ちていると感じるでしょう。
逆に、みんなが平等意識を持つことは、この資本主義社会でありないことなので、このような状況は永遠と起きると思います。
では我々ダウン症という弱い立場の子供を持つ親はどうすればよいでしょうか?
子供の異変に気づいてあげることも必要だと思います。ただ問題は、他人の中にあるのではなく、あなたの問題なのです。問題を解決出来るのも自分しかいません。
そのことに気づいて、どのように子供に安全な場所を作ってあげるのかが大切なことです。
成長する人しない人
あなたの10代のときの悩みは何でしたか?思い出してみてください。
そしてその悩みは、20代のときにはほとんど解決していませんでしたか?もちろん病気や容姿などに深いコンプレックスを持つ人は別ですが、10年たてばほとんどの悩みは無くなっていると思います。
何故かと言うと精神的に成長しているからです。そして問題解決能力が上がっているからです。もっと言うと物の広い考え方が出来るようになったからです。
そして、30代ではどうですか?20代の時とはまた違う悩みを持っているのではないでしょうか?
そうです、悩みは解決すると、次の悩みが待っているのです。子供時代から成長しながら悩みを解決し続けています。まさか自分は小学生の時の考え方と全く変わっていない、という人はいないと思います。少なからず変化しているはずです。
そして、もし10年前の悩みをいまだに引きずっていて、まったく考え方が変わっていない人がいたらマズイです。この10年で成長してないということになります。小学生から社会人になるまで絶え間なく、問題にぶつかり、自分を変化させてきたはずです。そして、世の中の悪意に適応させてきました。なのに、10年変化がないということは、新しい驚異に無防備で晒されていることになります。
もし環境の変化に不安や恐怖、不満がずっとあるなら、それは成長していない証拠です。
放おっておけば問題は次から次へと出てくるようになっています。そのたびに自分を変化させない人は、「相手が悪い」「親が変」「学校がどうかしている」と他者に問題を移します。
10年もあれば人は変化するのは難しくありません。しかし、10年経っても問題が変わらないという人は、なんとなく忙しいという理由で変化を避けています。
変われない理由を作り続けて来たのです。
精神的に成長していない人は、より大きな問題に対応することが出来ません。すると、問題が溜まってしまい、手に負えず精神的に豊かな人生を諦めてしまうのです。
しかし、成長する人は、問題があってもそれを乗り越えて成長します。そして、さらに大きな問題が起きて、問題解決して大きく成長していくでしょう。
この繰り返しなのです。世の中に悪意があり、その矛先が自分の子供に向いた場合、それはあなたにとって大きな問題ですよね。
成長するための人間関係
成長を止める原因は、変化を恐れているために起きます。
その根本的な原因は、人間関係です。
人の欲求の一つに集団欲というものがあります。
人は、一人きりや家族きりでは生きていけません。組織や集団のなかで助け合いがなければ行き詰まってしまいます。
そのためにあなたは家族を作ってきました。また、地域の中で暮らすようにしています。一人きりで山の中に籠もっている人はこのブログを読んいないと思いますが、そういう方は社会的な成長をやめた人です。
大人になるに連れて人間関係も多くなります。
すると小さな問題でも複雑化するのです。家族は増えればその分複雑化するでしょう。他人との繋がりが大きくなるほど、問題もそれに比例して大きくなります。
なので、問題を乗り越えるための方法が、精神的に成長するということです。いきなり大きくは成長できませんから、小さな問題の解決の積み重ねが必要です。
問題を一生引きずるか、課題を解決していくか、どちらかを選ばなければいけません。
といってもすぐに大きな問題には対応出来ないので、小さな事から解決していく姿勢が大切です。
人間関係が複雑になると、いじめなどの問題が目の前にやってきます。そう感じるようになります。
しかし、親がいくら子供を安全な場所にと願っても、親が成長していかなければ現状は変わらないことは分りましたよね?
ダウン症の子本人にとっては難しい問題なので、親が変わりに解決していく必要があります。日頃からも問題を避けよう避けようとしている人は肝心な大きな問題が来た時に対応が出来なくなります。
悪意の中でも、子供を安全な場所で育てる
いじめなどの問題は、まさに人間関係の問題です。人は誰でも劣等感をもっているので有利な立場や状況に居たいものです。
とくに幼少期には、この劣等感を持ち始める時期です。その反動で行動に出ることがあります。それがいじめでもあるのです。
親は、こういった問題を解決するために、やはり人間関係が大切です。
もともと人間関係で起きたトラブルは、人間関係でしか改善できません。だから、私達はいつも多くの人脈を作って助けてもらうのです。会社でもトラブルが起きれば他部署から応援してもらうのと同じです。
そして問題を解決する方法は、人間関係を広げることです。
いじめが問題であれば、そのいじめている子の親にどう働きかければいいのか考えます。親ひとりで難しい場合は、もっと視野を広げて学校の中で繋がりを広げなければ解決しません。
親がそういった環境を作ってあげることが、子供を安全な場所で育てる方法です。
ダウン症の子の悩みが何年も変わらないのなら、成長していないことになります。親が精神的に成長すれば、子供の見かたや対処方法が変わるはずだからです。
逆に、数年前より人間関係が広がっていて、子供の悩みが毎年のように変わっている人は成長している人です。
毎日、毎月、小さな変化を感じながら生活していくことで確実に成長します。それは、ダウン症の子に安心な場所を提供してあげることの出来る大切な力になっていきますよ!