ダウン症の子育て

親がダウン症の子の成長を止めてしまう原因

 

ダウン症の親は、子供の成長のスピードが気になると思います。出来るなら、お稽古や教室に通わせて子供の出来ることを増やしたいですよね。

子供を自分のイメージ通りにしたい親は、自分の考えが正しいとか最近聞いた情報が良いと自分で判断しています。しかし、あまり子供の成長があまり進んでいない、変わっていないならそのやり方が間違っているということです。

なので、間違った考え方を直さない限り、子供の成長を進めることはできません。

  • ◯◯式がよさそう
  • STの先生がいうから
  • リトミックが効きそう
  • アメリカではやっているPlan doがすごそう

親は、この方法がいい、あの方法が良い、とあれこれ情報収集しますが、子供が思ったとおり成長しなければすべて無駄ですよね。子供の成長に不安な親は、こういった枝葉のテクニックがあれば、ひょっとしたら子供が見違えるように成長すると考えています。

そういった間違えた考え方を修正しなければ、親も不満が溜まるばかりになってしまいます。

 

子供が成長する条件

それでは、子供がスクスクと成長するにはどうすれば良いでしょうか?まず子供が成長する前に親が成長する必要があります。親は、子供が生まれた時点で強制的に親というものになります。そして、生物的に子孫を残すために「育てる」必要があります。

育てるを辞書で調べると「手間をかけて養い成長させるのこと」とあります。

成長の定義は色々ありますが、一般的には以下のように言われています。

  • 努力している時に、後から自然についてくるもの
  • 物事を見るときの観点が増えること
  • 新たなステージへ進むための知恵をていにれること
  • 受動から能動になること
  • 自分の中の多様性を増やすこと
  • 昨日できなかったことが、今日できるようになること

ものごとの目線を変えて、出来ないことが出来るようになることと。つまり、親になるとは成長する必要があるということです。

周りを上手く成長できないひとは、自分のことばかり考えています。基本的に自分の思い通りにしたいのです。そのため無意識に自分のエゴばかりを追い求めています。

しかし、他人を成長させようとすれば、エゴ(自己中心的思考)を捨てなければいけません。親は子供のために死ねると思います。まさにエゴと対極の思いですが、このように利他のマインドが必要です。

これが子供が成長する大前提です。

 

親が簡単に成長する方法

まず、他人を成長させられない親は、他人を自分を比較しています。親と親を比較して、何処に住んでいるとか、こんな勉強方法を教えているとか、あんな人と知り合いだとか、自分に無いものを探し続けています。

しかし、他人にあって自分にないものは無限にあるので、これは無意味なことです。しかも他人より劣っているという気持ちになるので、不安や不満、人によっては怒りや嫉妬などのネガティブな感情を育てることになります。

親の成長に必要なのは、自分が他人と違うことでそれを埋めようとする自己中心的な考え方ではありません。心を埋めては、また穴をさがしているようなものです。このような不安定な心に子供はついてこれません。そもそも子供はそんな感情を拒否します。なぜなら、子供は安心して成長できる場所を求めているからです。

セキュアベースという考え方があります。イギリスの心理学者ジョン・ボウルビィ(John Bowlby)により紹介された子供の養育行動における概念ですが、安全基地ともいわれています。

子供は心理的安全があると確信することで、自分の知らない世界に飛び出していくことができるのです。そして、新しいことを学んで成長していくのですね。

子供を成長させる親は、そのことがわかっているので、子供に安心を与えるよういつも、どんなに子供が暴れてもニコニコできるのです。周りからみれば、子供に関心がないと思われがちですがそうではありません。自分が子供の安心基地であることを無意識に理解してそういった行動をとっているのです。

なので、まずは劣等感を捨てて、他人と比較しないことを初めてください。

そのための方法としては、他人や子供の悪い面を見るのではなく、良いところをみる、良いところを探す癖をつけることです。

悪い面をみるから優劣をつけたがるのです。自分は追いつけ追い越せと無駄なレースをしていうようなものです。子供にそんな親の価値観で決めた優劣はさっぱりわかりません。子供から見れば親が癇癪をおこしたように、いろんな意見をいって理解できないということになってしまいます。

なので、あなたは劣等感を捨てて、自分を空っぽにして、周りの人の良い面に気づけるようにしていきましょう。

 

子供は好きなことでしか成長しない

子供は、好きなことしか成長しません。なぜなら、めんどくさいや無駄をや時間を無視して、収集してそのことに取り組めるからです。

大人でも同じですよね。ディズニーランドが大好きな人は、舞浜駅まで行くのに苦労はありません。電車やバスを乗り継いで、東京駅の乗り継ぎをひたすら歩く。楽しいものです。しかし、ディズニーランドに興味がない人はそんな無駄な移動はできません。

釣りに興味がないひとは、魚の種類を覚えることはできません。

料理に興味がないひとは、調味料のさじ加減が無駄に感じます。

このように、好きなことしかその分野の知識をためていくことができないのです。そのようにひとは、生きていくのに無駄なものは無視するよう脳が出来ています。ということは、成長が遅いダウン症の子が上手く成長してくには興味がないことをいくらやらそうとしても、あまり効果がないのです。好きなことこそ遅いなりに知識を積み上げていけるのです。

そして、子供が一番大好きなことは、親に話を聞いてもらうことです。

この時に、どれだけ話を聞いてくれるかによって安全基地であることを確認しています。この土台があって初めて、好きなことをめいいっぱい楽しむ事ができ、成長に繋がります。

ということは、子供が言うことをすべて聞く、親が先に答えを出したりせず、最後まで聞くという姿勢が大切です。その先に、自分の好きなことが見つかるという順番だからです。

このように、子供の好きが見つかるような環境を家族のなかで作ってくださいね。

 

まとめ

今回は、親がダウン症の子の成長を止めてしまう原因についてお伝えしました。

まずは、子供の成長の前に親が成長する必要があります。そのためには、親の劣等感をなくしましょう。他人と比較するのではなく、良い面探しをしましょう。そうすることで心の不安定がなくなり、それは子供にも伝わり、親が子供の大切なセキュアベースになれます。

そして、子供は好きなことをすることで成長速度があがります。好きなことは時間を忘れて、無駄を無視して取り組めるからです。そのときに親が安全基地になっていれば、止められることもなく、怒られることもなく、集中して打ち込むことができます。

子供は親の話をすることが何よりも大好きです。なぜなら、安全基地を探しているからです。安全基地があればそこから自由に危険な場所に行って戻ってきても大丈夫だと感じることができます。そのため、成長が進むのですね。

ダウン症の親は、このようにまず自分の成長に関心を持ってください。自分一人で変わらないと感じたときは、周りの人に相談したりしましょう。そのためにコーチングという手段もあるし、コーチが存在するのです。

最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

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初めまして。次男はダウン症(21t標準)です。ダウン症の子を育てるうえで私が本当に大切だと思ったこと、実践して日常生活に役にたったことを書いています。興味があれば他の記事も覗いていってくださいね。

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