ダウン症の子育て

ダウン症家族の私達にだって自分の人生を楽しむ権利がある

 

家庭に悩みがあっても自分の趣味や、やりたいことを辞めたくないと思う人も多いです。

私達にだって自分の人生を楽しむ権利があると強く思っています。

でも日常に押しつぶされて、育児や療育に忙殺されているなーとふと思うこともありませんか?

行きたかったお教室や友達付き合い、勉強など目標を決めてやりたいことをゴール設定をするときに、家族のことを気にしたり、家族のことを心配する人が多いようです。

でも、ダウン症の子のことも考えず、自分の人生なんだからゴールを本当に設定したいんだったら、実は、家族のことはいったん忘れて自分が何をやりたいのかを考えたほうがいいんですね。

なぜなら、家族はコンフォートゾーンの最たるもので、家族のことを考えているとコンフォートゾーンから抜け出すことができないからです。コンフォートゾーンとは自分の安全な常識の範囲で、普段たべるものから人付き合い、着るものやお風呂の温度、恋人の性格やいすの硬さなど自分が心地よいと感じる範囲のことなんですね。

あなたの常識は、周りの人の常識でもあります。

すると、よほど理解のある家族や親族、友人、ママ友でなければ、ゴールの話をすると「やめておきなさい」「大丈夫?」「やばくない?」「無理だと思うけどやりたいならやれば?」「嫌な予感がする」と言うでしょう。

そういった言葉は、私達が人生を楽しむ権利をやんわりと否定していることだし、人生を豊かにしてくれるような高いゴールは家族のコンフォートゾーンを超えてしまいます。

そのため、あなたを自分たちのコンフォートゾーンにとどめようとしてしまうからです。

僕自身も昔マッサージ師になる、と言ったら母親に大泣されたことがあります笑。コンフォートゾーン恐るべしですね。怖いです。

コンフォートゾーンを守ろうとする家族のことを考えていたら、現状を維持する力が強くなってしまいます。だから、家族のことを考えずにゴールを立てることが重要なのです。

「家族のことを考えないなんて、頭おかしい!」

と罵詈雑言を言われるかもしれません。覚悟しておいてくださいね。でも、家族のことは後で考えればいいのです。

まずはゴールを設定して、それにあわせて家族をどうするか考えるということです。そもそも、家族は一人ひとりが独立した個人です。ただ血縁や、婚姻などによって結びついるだけの存在に過ぎません。

そして家族は、支配・被支配の関係にあったり、所有・被所有の関係にあったりするわけではありません。もちろんダウン症の子でも同じことです。

でも、みんな勘違いして、そういう関係があるように錯覚しています。そのため、家族のことを考えないことに抵抗を感じてしまうのでしょう。家族が一人ひとり独立した個人であれば、本来それぞれの意志を尊重すべきなのです。

つまり、干渉される必要もなければ、自分自身もやたらと人に干渉する必要もないということです。人生を楽しむ権利は誰にでもあるということです。あまり家族のためとか、家族が心配とか言うのは、家族を馬鹿にしていることになります。

そういうことを言うのは、家族が一人では自立して生きて行けないと暗に言っていることになるからです。これは家族のエフィカシーを下げる行為です。エフィカシーとは困難を乗り越えて目標を達成できると信じる力のことです。ダウン症の子をもって、それでも世間体やお金、仕事の地位や、幸せを感じる場面を増やしたいのであればこのエフィカシーを上げていかなければ、逆に息苦しい人生になりかねません。

そして、「家族のことを考えて!」と言う場合は、単なる言い訳でしかありません。現状を維持する口実を作っているだけなのですね。

さらに言うと、家族のことを考えることで、家族を自分のコンフォートゾーンに縛り付けることにもなります。こうやって、お互いがお互いを縛り付ける関係を、心理学の言葉で「共依存」と言います。

共依存になれば、お互いに自由を奪いあい、エフィカシーを下げ合うという悪循環に陥ってしまうのです。

以上見てきたように、家族のことを考えてばかりいると、ゴールを設定することもできないし、良いこともありません。家族のためにとか、家族を心配するというのが単なる束縛にすぎないことをしっかり認識しましょう。

そして、家族のことはいったん忘れて、ゴール設定をしてみましょう。まず、とにかく自分は何がしたいか、どうなりたいか、ということから考えてみるのです。

そして、その未来から考えて、家族関係をそれに合わせるようにしてください。親と同居の人は、親と別居してもいいですし、別に結婚している人は離婚してもいいのです。(もちろん離婚を推奨しているわけではないけど、恐れている人はそれなりにいると思います・・親としての責任もあるはずです)

最後に誤解されないように言っておきますが、家族のことを忘れるというのは、家族をないがしろにすることとは違います。家族を自立した個人として考え、自分に対しても家族に対しても干渉をやめて、

共依存をやめることですし、細かいことを言えば心配するだけでも干渉になります。このように、家族のことをいったん忘れて、ゴールを第一に考えていくことで、コンフォートゾーンから外れて、私達にだって自分の人生を楽しむ権利があると確信できるようになります。

自分がやりたいことを突き詰めていきましょうーね!

 

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初めまして。次男はダウン症(21t標準)です。ダウン症の子を育てるうえで私が本当に大切だと思ったこと、実践して日常生活に役にたったことを書いています。興味があれば他の記事も覗いていってくださいね。

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