ダウン症とか障害者の子供をもって自分の人生が停滞しているとか、沈んでいる、先がみえないと思いが溢れてしまいます。
「自分が子供のころから思っていた人生を全くちがった人生になってしまったな、、、」と思うこともありますよね。
ふと何か現状を変えて楽になりたいと思ったときは、視点を変えてみることが必要です。
人は、「なんか上手くいかないな」と悩んでいるときは、目の前の同じ現実しか見えていません。その中で悩んでいても、堂々巡りになってしまい結局何も変わらない、となってしまいます。
人生を変えるには、一旦今の状態から視点を変えて、新しい未来を見られるようにしましょう。そうすると、新しい現実が生まれてます。
今はやっている、瞑想やマインドフルネスもよいですが、目の前をみつめようとか、過去から考えようというものが大き気がしてます。
そうではなく、過去や今ではなく、視点を変えて自分の死まで意識することです。
今回は、苦しい時ほど人生の視点を変えるということをお話します。
目次
人生を変えるなら、10年単位の「長期的な視点」を持とう
もし現実を大きく変えたいなら、長期的な視点を持つのがいいです。人は短期的な視点に縛られてしまいがちですが、そのままだと今と違う未来を描くことが難しくなってきます。
「長い目で見る」ことが、現実を変えるモチベーションをこつこつと作り出します。
多くの親は、短期的な未来の方に注目しがちです。例えば、明日のテレワークは何をするかとか、給料日まであと何日だ、週末はディズニーなどの短い期間で考えています。もちろん、こうした短い視点はを持つことは小さなエネルギーになりますが、それだけだとこれまでと同じようなことの繰り返しに陥りやすくなります。
ここから脱するためには、最低でも1年や10年単位で物事を考える視点が必要になってきます。すると、今目の前の現実を一歩引いて客観的に見ることができるようになります。
例えば、ダウン症の子と10年後で、16歳の時も同じ生活だったらどうだろうと想像してみれば、今の生活を続けるべきかどうかがわかります。
よく10年上の先輩ママ・パパが生き生きとしているのを見ると、あんな健康的にとか充実した人生を送りたいなと思ったとします。そうしたら、どうやっているんだろうと考えますよね。
視点を長期に変えた途端に、今の状況を客観視できるようになり、様々なしがらみを断ち切って人生を変える気持ちになるものです。
とくに事例が見えづらい障害者の家族の生活ならなおさらのことではないでしょうか。
このように、長期の視点には、人生を見直して変革する力があります。
視点の違いを説明
日本では歯医者に定期的に通っている人が少ないようです。そのため、ヨーロッパやアメリカに比べて虫歯になる人の数が断然多いです。
歯や口内環境に対する意識が低いと言わざるをえません。寿命も延びているので、意識が低いままだと、歯がなくなってしまう人が多くなるでしょう。
このとき、長生きする、70歳になったときにどうなるのかという視点があると、考え方が変わります。
だれでも薄っすらとは考えたことがあるかもしれませんね。そうなってればいいと。でももっとしっかりと考えてみましょう。
誰でも歯が全部生えていた方がいいでしょう。もし歯が抜ければ、入れ歯になったり、インプラントをすることになります。※インプラントとはざっくりいうと差し歯です。
インプラントは全部変えれば、数100万円~1000万円以上の出費になります。この話を聞けば、多くの人は歯に対する意識が変わると思います。
何百万も年を取ってから払うのはどう考えても大変です。それに、自分の歯でなければ、感覚も違うし、健康状態にも悪影響が考えられます。今のうちから、面倒でも、歯医者でクリーニング、メンテナンスした方がいい、ということがわかるでしょう。私も半年に一回行きつけの歯医者さんから思考除去クリーニングのお知らせが届くのでいくようにしています。
こんな風に、長期の視点に立つと、途方も無い時間やお金を圧縮して考えることができます。
とくにお金のメリットがあると行動しやすいですよね。良いことも悪いことも、長期で考えれば、その結果が明らかになります。
1時間勉強したら、1時間スマホゲームをしたら、10年で何時間になるかなどなど、考えてみましょう。遠い未来を今目の前で起きているかのように感じられれば、今何をすべきかが明確になり、人生は変わっていきます。
長期の方が家族の大きな理想を描ける
長い目で見ると、今すぐには不可能なことでも、すこしづつできるようになります。
現代では、すぐに結果を求めるという側面があります。そのため、何十年と根気がいることよりも、今すぐに、とせっかちになりがちです。
Amazonやメルカリなどを使えば、ものもすぐに手に入ります。便利なのは素晴らしいことですが、長い時間がかかるものの価値も認識した方がいいのです。
ダウン症の子との遠大な夢や目標を立てたり、療育的にとても不可能そうなことを目指すには、「1分で」「今月中」というわけにはいきません。長い目で見て、大きく考えることが大切です。そうすると、現状を離れて、新しい未来を描けるようになりますよ。
死ぬことを見つめると今と過去が変わる
長い目で見ると、人は必ず死ぬことがわかります。ダウン症は短命と言われてきたので、自分が先かどうなかんてわかりません。逆に80歳まで生きる人もいますよね。
この先、寿命がさらに延びたり、不死身の人間(AI?)が出てくる可能性は否定できませんが、どのみち永遠に生きることはありません。
これは誰にとっても避けられない未来、ゴールです。これは強制的に決まっているので、目を背けるよりも、ちゃんと見た方がいいのです。
死ぬことがわかると現状はいつまでも続くわけではないことがわかります。必ず終わりが来ます。「終わらない日常」はないのです。
ずっと変わらないというのは願望でしかないことがわかれば、1日の価値が変わります。今日という日は、必ず終わる人生の1日なので、子供とふれあうことすら貴重なことです。
死ぬまでに何をしたいのか、どんな気持ちで死にたいのか、を考えてみましょう。全く違う人生になってしまったと思うなら、どうなったら生きてよかった思える死になるのか考えてるのです。
そうしたら、今の人生を変えるか、変えないかがわかります。
「いま、ここだけ」のマインドフルネス思考の弱点
長期の視点を持つと言うと、「今に集中して生きた方がいいのでは?」「いま、ここを大事にするべきでは?」と思う方もいると思います。それは大切なことだと思います。
最近はやりの瞑想マインドフルネスでは、今ここを感じることで雑念や不安を考える時間を減らして自然に湧き出てくるネガティブな自動思考をなくすものです。
つまり、このご時世「今、ここ」思考がはやっているわけです。
しかし、いまここに何をするのかは、それより大きなものの中でしか決まりません。
例えば、ごはんを食べない人はいませんが、それは生命が長い間作り上げてきたシステムだからです。
そこに乗っかっているにすぎません。
遠い未来の子孫繁栄のために食べていると言うこともできます。あなたの祖先は、あなたや家族、ダウン症の子供のために毎日ご飯をたべてきたのです。
このシステムをキャンセルしたら当然、あなたは死ぬし、子孫も死ぬのです。つまり、本当の意味で今だけに集中したら、ご飯もたべれずに死んでしまうということになります。
たとえば悟りを目指しているお坊さんも、仙人も、来世まで見て輪廻転生をしないことを目標としているそうです。
また、生きとし生けるものが悟れるように、教えを広めている人もいるのです。これは一生では完結しない遠大な夢です。そこから今すべきことが決まっているのであって、思いつきで反応的に生きているわけではありません。
ダウン症の子供がいて、生きているということは何かしらの目的があります。そこからしか今は決まらないのですから、自分が何を目指すのかは、自分で決めた方がいいのです。
死後の世界のことまで考える
長期というと、自分の一生のことだけではありません。自分の一生を超えた、未来のことまで考えることができます。
例えば、政治では「今の世代だけでなく、次の世代のことも考えよう」というスローガンが当たり前になってきています。実際にそういった政策が実行されているかどうかは、かなり疑問符でお年寄りばかりの政策になっているような気もしないではありません汗
もし、私たちの世代が良ければいい、と思っていたら資源や環境をそこまで大事にしなくてもいいとなるでしょう。子供のこともお金があれば誰かが面倒みてくれるかもと考えるかもしれません。
しかし、私たちが死んだ後のことを考えると、海をなるべく汚さないようにしよう、ダウン症の子が生きやすい地域にしょう。というふうに生き方が変わります。
後世の人に役立つことをしようとか、一生ではとても叶わないような目標を持っていたら、現状も変わります。自分が死んだ後の、子孫や、世界をどうしたいのか、すこし考えてみましょう。
長期の視点から人生を見つめなおそう
人生を変えるなら、1か月のような短期的な視点だけではなく、20年以上の長期の視点を持ちましょう。
短期だけでは、現状にとらわれてしまい、抜け出せなくなりがちです。とくにダウン症の子は成長が遅いです。
視点を上げて、遠い未来のことを今のことのように見てみれば、今やりたいことが沢山でてくるかもしれませんし、逆にやめるべきことが明確になります。やめることは、自分の将来にとって無意味だからと気づけるからです。
もっと言えば、人間は必ず死ぬので死というみんなが確実に持っているゴールを見つめることで、重要なことは何なのかがわかります。
1日がもっと貴重に感じられるようになるので、人生を変えることができるのです。そしてさらに、自分が死んだ後のことまで考えてみましょう。
今回は、苦しい時ほど人生の視点を変えるということをお話をしました。
何でも短時や、簡単、便利、早いことが求められる現代ですが、目の前のことだけではなく、長い目を持つことが大切です。
もうダウン症の子をもつ親ならすでに気づいているかもしれません。すでに自分で考え抜いていて、他の健常者よりマインドが高いからです。
だとしたら、今到底できないと思っていることや、大きな夢なども視野に入れることができます。
それをリアルに感じることができれば、現実とのギャップがはっきりして、人生を変えざるを得なくなりますね。