子供との生活の良くするために、何かしなければ行けないと思っても何か自分に出来ることはあるのか?何がやりたいことなのか迷うことありますよね。
後悔ばかり考えていても過去を見ているだけなので、現状を大きく変えることができません。
よくコーチングであるのが、好きなことをすれば未来が開けるとか言われます。しかし自分が好きなことであればもうすでにやっているはずなので、どうすれば良いかわからなくなります。
目標設定やゴールは好きなことじゃないとダメなのか、好きなことじゃない目標設定の仕方はあるのでしょうか。
今回は、ダウン症の後悔をやめて好きなことをする方法についてお話します。
目次
目標設定やゴールは好きなことだけ?
目標設定やゴール設定は好きなことで設定しようとか、好きなことを仕事にしましょうということはよく言われています。
確かに、好きなことをゴールにすることは素晴らしいですね。
しかし、そうした話を聞いて「自分には好きなことがない」と、悩んでいる人もいます。もし好きなことじゃないと目標やゴールにできないのだとしたら、そうした人たちは、目標を設定することができなくなります。
では、好きなことじゃないと目標やゴールにしてはいけないのでしょうか?その答えは、「好きなことじゃなくてもゴールにして大丈夫!」です。
自分や子供が好きなことは違いますよね?子供が好きなことを一緒にやってあげると、親のほうも凝ったりして以外な点に気づいたりできますよね。
好きや嫌いとは自分を制限するもの?
好きなことというは、個人的な好き嫌いの問題です。例えば、子供がお風呂が好きですとか、魚は嫌いですということです。そこで、お風呂が好きな人は、子供と一緒にお風呂に関するゴールを設定してもいいわけですね。
ではそもそも、好き嫌いとは何なのでしょうか?
それはいろいろな記憶によってつくられた、今の自分の快、不快の判断基準です。
例えば、魚が嫌いだという人は、魚を見ると、生臭くてまずかったり、骨が喉に刺さった頃の記憶が出てきます。そして「これは嫌いだ」と考えます。
また、音楽が好きな人は、音楽を聴いて楽しかったり気持ちよかった記憶から、「音楽は好きだ」と判断しているのです。
このように、好き嫌いは、記憶に基づいた、良い感情と、不快な感情による判断ということができます。
脳は安全か安全でないかで感情をコントロールしています。なので、好き嫌いは過去の感情から来ているので、未来永劫固定されているものではないのです。
好きなことだけで目標設定をする問題点
好きなことを目標設定をするとどうなるでしょうか?
世間では好きなことを目標やゴールにしようとよく言われています。確かに好きなことならやり続けられるし、苦にもならないから良いですね。Youtuberとかもそうかもしれませんね。
しかし、こうした目標設定の仕方は、ほとんど過去の記憶から判断していることで、判断基準自体が変わるわけではありせん。
過去の安心の記憶から来ているのです。
そのため、好き嫌いで目標設定をすると新しい情報が入ってきにくくなります。
特に嫌いなものは避けてしまうので、嫌いなものの情報が全然得られない状態になるのです。それによって、嫌いなものが盲点になってしまいます。これをコーチングでは「スコトーマ」と呼んでいます。
心理的盲点ですね。それによって過去に囚われてしまうのです。
しかし、ダウン症の親は、すでに一般的な生活をしていません。障害者がいることで多少の制限が物理的にも心理的にも出来ている人が多いからなんですね。
未来を大きく変えないといけないのに、過去に囚われていては現状が変わることは難しいです。
魚が嫌いな人は、魚を避けるので、魚の良さや、歴史など知ることができないでしょう。食わず嫌いなら、魚がどんな味かさえもわからないということになります。
これでは自分で自分の可能性を狭めてしまうようなものなのです。
好きも嫌いも自由に変化する
私は、昔子供があまり好きではありませんでした。なんか心が読めないし、大きな声でうるさいなとも思っていました。
でも、子供がうまれてからイベントなどで子供と話すと、彼らは好奇心の塊でした。心が読めないと思っていたのは、こちらがいろんな事に興味を持たない、つまらない人間だったのかもしれません。
子供目線で一緒に話してあげたりすると、なぜ声のトーンを変えるのかとか、何を次に考えているのか分かるようになってきました。すると子供が信頼してくれて大切な秘密を教えてくれたりします。子供どうしの人間関係がどうなっているのか分かったりします。
今は子供が大好きだし、子供を扱うのはたぶん他の人より得意だと思います。
昔は苦手でも、子供の特徴や歴史、くせやパターンを知ることで新しい基準が自分の中に入ってきたのですね。
好き嫌いではない目標設定の仕方
目標やゴールは個人的な好き嫌いだけに限られたものではありません。
というのも、ゴールは現在~過去に縛られる必要はなく、全然関係のない未来のことでもいいからです。無理に子供に合わせる必要はありません。
自分のやってみたいことでも、雑誌を立ち読みしてこれ興味が湧いたと思えるものでも良いのですね。
好き嫌いの次元じゃないことであってもゴールになる可能性があります。例えば、「ダウン症の親が困っているのを助けたい」とか、「ダウン症の社会問題を解決したい」というのも立派なゴールです。
私のゴールのひとつは前者ですね。
このようなゴールや目標は、自分の好き嫌いという次元で考えられていません。例えば、病気の人を治したいという人が医者になったとしてももともと医学が好きだから医者になるわけではありませんね。
もちろん好きなことをゴールにしても良いです。好きなことを極めて、すごいレベルになる人もたくさんいます。またそうした人たちは、脚光を浴びるので、彼らを見ると好きなことがない人は、余計に悩んでしまう可能性があります。
しかし、ゴールは個人の好き嫌いだけではありません。私もどちらかと言えば、自分が好きなことをガンガン掘り下げるというより、他人から考えるタイプですね。
人は社会の中で生きているので、個人的に好きなことだけやるだけではなく、社会的に何かしたいと思う人がいて当然だと思います。自分の好き嫌いを貫き通すという価値観とは、少々違う方向性です。
ゴールや目標はこのように、他人との関わりの中での、自分の役割として設定することができます。世の中をより良くしていこうとか、何か役立つことをしようというモチベーションでゴールを設定するのです。
好き嫌いは目標設定によって激変する
好き嫌いというのはゴールによっても変わります。
例えば、目標達成の必要に迫られて取り組んだことが、好きになってしまうことがあります。
私は英語が大の苦手で、何が役に立つのかさえわからず社会人になってからもずっと避けていました。
とあることで本を読むようになり、読書を月に数十冊も読むほど好きになった時期がありました。何か特に好きなジャンルがあるわけではなく、歴史を呼んだら物理の本を読んだり、ミステリーからノンフィクションと読み漁っていました。
他人の人生を経験できたり、思考を知ることが出来るので夢中になっていました。仕事にも役にたっていた面もあります。
そこで思ったのが、もし日本語だけでなく外国語の本も読めたら10倍に知識が広がると興味が湧いたのです。
そしたら、英語も勉強したいという気持ちに切り替わりました。日本で勉強していても時間がもったいないと会社の海外研修制度に無意識のうちに応募していて、選考に通りました。
英語を学びたいと思ってから3ヶ月後のことでした。
こんな風に、未来のゴールや目標のための必要性によって、好き嫌いは変わる可能性があります。
後悔を目標にしないで生きる
好きなことをしないといけないというのが、「強迫観念」になってしまっている人もいます。
ダウン症があるから、なんとか現状を打破しないといけないと「好きなことをしなければいけない」と思って苦しくなってしまうのです。
そうすると、せっかく好きなことであっても、強制されているような気がして嫌になってしまうでしょう。また、好きなことをしていないことで、ダウン症のことで自分を責めたり、価値が低いと思ってしまう人もいます。
好きなように生きたいのに、こうしたダウン症の強迫観念を持ってしまっては意味がありません。
そういう人は、一旦好きなことをじゃないとダメだという考えから離れてみると良いと思います。ゴールは視点を上げて、いろんなゴールがあり得るんだという姿勢でいれば、後悔によって制限されないゴールに気づくことができるようになりますね。
後悔を捨てて目標をたてる
今回は、ダウン症の後悔を捨てて好きなことをする方法についてお話しました。
ゴール設定や目標設定は、好きなことだけではありません。
好き嫌いは過去の記憶に基づいたもので、今知っている範囲内の判断だからです。
好き嫌いはこれからいくらでも変わるので、嫌いなものを避けることは可能性を捨てるようなものです。
ゴールや目標は好き嫌いを超えた次元で設定してみましょう。そうすることで、過去ではなく、未来の方から考えることができるようになります。
それによって好き嫌いが変わることもあるし、ダウン症の子と自分の新しい情報や可能性を得ることができるようになります。
ダウン症の後悔から強迫観念になってしまっては意味がありません。一旦後悔から離れてもっと自由に発想してみると良いでしょう。
一緒に理想の未来を想像しましょうね。