ダウン症の親は、ダウン症を受容する過程で、絶望や不安、不満を経験します。私の次男もダウン症なので私も同じような過程を経験しました。
受容の最後には、「受け入れざるえない」というところまで行き着きます。その時にどういった支援方法があるのか考えるかが大切です。
それには、現状を続けるのか、新しい未来に挑戦するのかです。支援と言っても自分を変えることで始めて有効な支援方法がみつかります。
しかし、多くの親は未来の不安が大きいので、未来へ行こうとすれば、自分の常識の外へでないといけません。
逆に。未来が良いものだと確信出来れば、自分の常識にさよならして未来へチャレンジすることができます。
ダウン症の現状の不安を抜けていくには、新しい常識を設定して別次元に移行するしかありません。そして、未来の目標設定やゴール設定をしたら、そのままにしてはいけません。
今度はそれを現実にしていきましょう。そうでなければ絵に描いたもちになってしまいます。
ではどうしたら、目標やゴールを夢だけで終わらせず実現することができるでしょうか。
それは、コンフォートーゾーンを新しく設定することが重要です。自分自身で支援する方法も支援のひとつです。
今回は、ダウン症の(生活)支援方法はについて、コンフォートゾーンを設定すると未来が実現できる、誰でも実践可能な方法について、お話しします。
目次
コンフォートゾーンって何??
コンフォートゾーンとは、「脳が居心地がいいと思う範囲」のことです。例えば、住み慣れた地域にいつもいると、リラックスして生活できます。これは居心地がいい範囲の中にいるからなのです。
コンフォートゾーンを出ると、居心地が悪くなります。海外に行ったことがない人が海外に行くと、飛行機に乗る前からドキドキして落ち着かなくなります。私は仕事で海外駐在したことがありますが、日本から出発したときは冷や汗がとまりませんでした。同じ仕事でも環境が違うからですね。
目標やゴールを設定しても、現実が変わっていかないのは、人間の脳にはコンフォートゾーンの中に留まろうという働きがあるからです。
居心地のいい場所の外に出ようとすれば、緊張したり、気分が悪くなったりして、そこから逃げようとします。ダウン症の子との生活も、ダウン症の子がいない状態が普通の子育てだとおもっているから居心地が悪いわけです。
ゴールを現実化していくためには、この脳の働きに対処しなければいけないのですね。
コンフォートゾーンの使い方とは?
では、どうしたら居心地のいい範囲から出ることができるでしょうか?ダウン症を受け入れて、未来を設定できるでしょうか。
そのために必要なのが、「新しいコンフォートゾーンを設定する」ということです。
例えば、サッカーをやったことがない人が、サッカー選手になりたいと思ったら、「サッカークラブに入っている」ということをコンフォートゾーンにします。あるいは、ボールを持っているとか、リフティングが300回できるというふうに新しい自分の状態を決めていくのです。
やり方としては、「ゴールから逆算して、現在自分があるべき姿」を決めます。こうすることで、夢やゴールのような高い目標であっても、何をしたいいのか、どこに行ったらいいのかが明確になり、現実化していくのです。
私のクライアントでビジネスの売上目標を達成したいという人がいたのですが、いまの自分のスキルでは目標達成が難しいと思っていました。
なのでコンフォートゾーンは目標達成できるために、別のスキルを身につけるのではなく、専門の教えてもらう人やサービスを見つけて実践しておかないといけないな。というふうに設定しておくことですね。
ダウン症の子が、絵のプロになってほしいと思ったら何が必要ですか?それは、教室に通うことではありませんよ。
個展が出来る場所をみつけたり、多くの人が絵が素敵と思ってもらえる環境を用意することです。
そして、現実を具体的に動かしていくためには、コンフォートゾーンの臨場感を高めて、それが「当たり前」という状態にしていく必要があります。
新しいコンフォートゾーンが当たり前になると、脳は新しい状態を維持することにエネルギーを使い始めます。そうすると、現状の自分の状態が居心地が悪くなり、急いで新しい状態になろうと脳が働き始めるのです。
新しい自分の「リアリティ」を高める
新しいコンフォートゾーンを設定することで、ゴールが現実になっていきます。ただし、ただ設定しただけで効果があるとは限りません。
ここで重要になるのが「臨場感」なのですね。
新しいコンフォートゾーンに対して臨場感を持つことが、夢や目標を現実にできるかどうかの大切なポイントになります。
コンフォートゾーンの新しい自分に、本当になったと感じられるかどうかが大切だということです。
想像してみてください。
例えば、ダウン症の子が世界で活躍したいゴールがあった時に、外国に当たり前に行っているというコンフォートゾーンがあるとします。
その時、「そういうふうになってくれればいいけど、難しいけどなんとかしたい」と考えるのと、「好きな音楽を聞かせていたら勝手に有名になりそうだ」というのでは臨場感がかなり違います。
前者は臨場感がまだ低く、後者は最高に高い状態です。
何の意識もしないくらい当たり前になれば、新しいコンフォートゾーンに移動したことになります。
よくコーチングでも習慣を変えようというのはこのためです。習慣になるくらい当たり前になればよいのですね。
実際、慣れ親しんだことは無意識でもできてしまいます。通い慣れた道なら、鼻歌を歌っているあいだに着いてしまうでしょう。新しい自分の臨場感が高めることで、自然に、無意識で夢やゴールが近づくということが起こります。
ゴールや目標のリアルな想像の仕方とは?
ゴールや目標をリアルに想像することとどう違うのでしょうか。
私は、コーチングで、はじめはゴールをリアルにイメージしなくていいと言っています。嬉しいワクワクする感じを作ってもらいます。
というのも、ゴールは、現状の外にあるので、臨場感が低いのでいきなりはそんな高いものは出来ないのが普通です。むしろ低くてよくて、ゴールが近づいていくにつれて、臨場感が上がっていくという感じなのですね。
よくわからないくらい高い方が、高い目標を設定できるのでより現状の外に行くことができるわけです。
すこし、ゴールが現実化していく過程をイメージしてみてください。
臨場感を高めることが大切でしたね。そのための方法を1つご紹介しますね。
そのためには「実際に体験してみる」ことが有効です。
たとえば私は、コーチングしていたりビジネスしているので静かな場所でクライアントのことを考えて、最高のアイデアがほしいです。そのために静かな場所を見つけるために実際に体験しました。たとえば、2000万円する高級車に試乗してどのくらい集中できるのか確かめたり、高級ホテルのラウンジやスパなど、最も成果が上がる場所をすべて調べたのです。
なぜ実際に体験するのかというと、「圧倒的に情報量が多い」からです。
私の場合は、物理的にその場所に行っているので、嫌でも臨場感が高くなります。もう目の前にありますからね。
そして、その場所というのは、物でなくても、空間を共有している人もいます。
自分と同じくらいの人から、世界レベルの人まで、いろんな人がいるので、様々なレベルが体感できます。
それから、雑談してたり、人が行動しているところを見たり、意識的、無意識的に、すごい量の情報が入ってきます。こう言う何気ないことや、細かい話も、実は、臨場感を高めるのに役立つのです。
コーチングでも、いろんな人からいろんな噂話が入ってきます。こういうことがコーチングの細いイメージを作るのに役立っているんですね。
圧倒的な量の情報を浴びていると、いつの間にか、コンフォートゾーンが頭の中にしっかり出来上がります。
自分を支援することで、最適な支援方法をみつけよう
今回は、ダウン症の子がいる人生を支援する方法についてお話しました。
いきなり他人に支援を頼るのではなく、まず自分の常識を変えてみましょう。
目標やゴールを設定した後、それを現実化するためには、新しいコンフォートゾーンを設定することが重要です。
コンフォートゾーンは脳が居心地がいいと感じる範囲のことです。脳には、居心地のいい範囲に留まろうとする性質があります。このため、ゴールや目標を設定しても、現実が変わらないことがあります。
コンフォートゾーンを新しくすることで、脳が新しい自分を実現するために働き始めます。ただし、そのためには新しい自分の臨場感を高めることが必要です。
臨場感を高める方法の1つは、「実際に体験してみる」ことです。
ゴールから逆算してみて、現在あるべき自分の姿を考えてみましょう。その時どんな体験をしているのか実際に、少しでも良いので仮の体験をしてみましょう。
そうすることで、新しいコンフォートゾーンがどんどん当たり前になっていき、自分自身を支援することで理想の未来に向かっていけます。
自分の思考が変わることでダウン症の子のよい支援方法がわかったり、支援してくれる最適の人を見つけることができますよ。