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閉塞感からダウン症の親が抜け出す方法

ダウン症の子供のこととなると、将来が不安が大きいです。不安は、不確定な未来から来るものなのでどう対処すればよいかなかなかイメージし辛いですよね。

今は、世界中が感染症で混乱しています。経済も落ち込み、実家にいけなかったりして関係が希薄化しています。こういったことが続くと閉塞感を感じる人が増えています。

また、失業や倒産、減給なども増えています。自分ではどうにも出来ない力が働いており、ますますどうしたら良いのかと悲観的になる人も多いと思います。

こういった世界にならなくてもダウン症の子をお持ちの親は、閉塞感がある人もいます。それはこういった元から慣れていた世界が、一瞬で崩れてしまったからではないでしょうか?

どんな親も子供に抱く夢は、成長とともになくなっていくものです。プロサッカー選手をめざしていても、現実的に実現することは稀です。それでも世界が壊れないのは、その成長の間に色々な経験だったり小さな幸せを子供からもらっているからサッカー選手にならなくても、残念だったけど頑張ったねと言えるのです。

それがダウン症の子はいきなり残念だったねと聞こえるので、頑張ったねと言えません。

こうしたダウン症の親が抱える状況で、閉塞感を打ち破って希望を持つにはどうしたいいでしょうか?

今回は、閉塞感からダウン症の親が抜け出す方法についてお話します。

受け身ではなく自分でコントロールする

閉塞感をジワジワと感じるのは、「どうなるかわからない」という不安があるからです。

世の中の状況を見てると、どうなるかわかりません。予想はできても、誰にも確定的なことは言えないのです。

普段はある程度、「昨日と同じ今日が来る」と考えられるのですが、「明日はもっと悪くなるかもしれない」という状態では不安を感じやすくなります。ダウン症の子は、セオリーどおりの成長が見込めないので余計に不安なんです。

不安や心配があることは、自分の身を守るために必要なことですが、それが閉塞感につながるのです。

そこから抜け出すには、「どうなるか」ではなく「どうするか」という思考になることが大切です。

  • 子供の将来の生活はどうなるか
  • 体はちゃんと成長するか
  • IQはどこまで伸びるか

と考えるのは大事ですが、それだけでは受け身になっていますよ。

受け身になって「自分にはどうしようもできない」「周りの支援にまかせるしかない」と、自分で決めることを手放してしまうと、自信がなくなって閉塞感になるのです。

自分の力は関係なく、周りの流れに身をまかせるだけという状態ができます。

そうではなく、「どうするか」を考えましょう。

「どうするか」というのは、自分の力で何かをするということです。それは、「自分で状況を変えられる」という自信になります。

なので何でも良いので、「できる」と思って、自分が状況をコントロールする意志を持つことです。

例えば、「ダウン症だからしょうがない」と考えて思考を止めて日々の生活に戻るのか、「子供も私も成長して、給料に左右されないような生活をつくろう」と思うかです。

ダウン症の子を支援にまかせないとしょうがないというのは、「社会にお任せ」という状態で、自分で変える気持ちになっていません。

ダウン症のことで、給料が下がっても副業で稼げている状態にすれば、自分でコントロールすることができます。療育がと言ってどこかの施設にお任せにしても、生活する時間が多いのは自宅なので親が変わらなければ、子供の変わりようがありません。

ダウン症のことで世界が変わってしまった、そんな時に自分はどうするのか、と考えてください。病気が悪いので、世間が悪いのでと言って何もしないのか、周りが悪くても幸せになるのかという違いがあります。

感染症でも、政府がお金をくれないとか、何もしてくれないと言っていてもしょうがありません。政府に要求するのは良いですが、人任せにしていたら、無力感が募るだけでしょう。

なのでまず、自分個人の人生をどうするかということから考えることです。

人間は、自分がコントロールできるものが少なくなると、無力感を感じます。心理学では、学習性無力感と言って、自分がコントロールできない状況が続くと、無気力になっていくのです。

なのでまず自分自身という身近なところから、変える気持ちを持ちましょう。そうすれば、無力感から解放されていきます。

このように閉塞感を変えるには、「自分がどうするか」と考えて、自分の影響力を使うことです。

理想の未来を自分で決める

出来ないではなく、「どうするか」と考えるためには、「どうしたいか」をイメージしてください。

コーチングでは、ゴール設定と言います。自分がやりたいことは何か、どうなりたいのかを、自分で決めて設定するということです。

閉塞感を感じる場合は、多くの人が「現状維持」モードになります。未来のほうが現状より不安なので、やりたいことを考えるとか理想の未来がという余裕もなくなります。

もちろん身体のことなど緊急でやることは、やった方が良いですが、ただ状況に反応しているだけでは、閉塞感は打ち破れません。

こんな時に「何をしたらいいですか?」と支援の人からの指示を待っている人も多いでしょう。

それは現状の不安を埋めたいからです。なので、自分で考えずに、コントロールしようと思えなくなります。

会社や国の指示を待っているのではなく、「自分がどうしたいのか」か、ダウン症の子とどう暮らしていたら楽しいのかワクワクするのか考えてください。

現状を維持したり、少しよするという思考ではありません。現状主義ではなく、未来の理想のイメージを持つことです。そうすると、脳が創造的になって、解決の道筋が見えます。

多くのダウン症の親は、「そういうものだから」「こんな状況だから仕方がない」と現状から考えているのではないでしょうか?

しかし、どんな状況からでも、未来への糸口は見つかります。それは、未来のイメージを持つことによって可能になります。

コーチングでは心理的盲点(スコトーマ)という考え方があります。スコトーマとは、自分が認識できていない領域のことを言います。

あなたの目の組織にも盲点とよばれる見えない組織の部分があります。それと同じで、脳にも盲点があって、今認識できている部分しか見えていないのです。現状を維持しようとするだけだと、それ以外のことは盲点になります。

しかし、たとえば「ダウン症がどんなに不利だろと、自分は幸せになる!」と思えば、そのための方法は見えてくるのです。

それは自分の認識が変わって、スコトーマが外れるからです。

なのでまずは「自分がやりたいこと」や、「理想の未来のゴール」をイメージしてください。そうすると、自分自身で、自分がやりたいことを見つけることができます。

今の現状から考えるのではなく、現状を離れてイメージしてくださいね。

IQを高めて不安から抜け出す

「そうは言っても、自分は医者じゃないし、そんなスキルもない」とか、「想像できない、考えられない」と思う人もいるかもしれません。

これは危機的な状況になった時の、脳の反応です。

つまりパニック状態になっているわけです。なので◯◯教室か◯◯サークルにたくさん参加して良くなった気になります。そんな状態では、未来のことを考える余裕はありません。

ではどうしたらいいでしょうか。

まずはパニック状態を消すことです。具体的には、言語情報を入手することです。そうすることで、パニック状態がなくなって、IQが高い状態になることができます。

特に文字情報を見るようにしてください。

ネットでは出生前診断とか、障害者向けの制度が縮小されるのではとか流れています。メディアは危機を煽って儲けるのが商売なのでしょうがないですが、

人間の脳は映像を無批判に受け入れてしまう働きがあります。なので、一般的な洗脳には映像が用いられます。

そうすると、脳が働いて判断する前に、ダイレクトに情報が入ってしまうので、「危険」となってしまうわけです。

しかし、文字情報を読むと、脳のIQが高まって、自分の判断力を使うことが出来ます。

なので、私のブログやメルマガを読むのでもいいし、新聞や本やネットなどを見て正確な情報をつかみ、判断力を戻すことです。

そうすると、状況を客観的に見ることができます。

  • ダウン症の出産推移は?
  • 障害受容の人の経験は?
  • 将来の職業は?
  • 海外ではどんな活動がされているのか?

などのデータを調べてみても良いでしょう。

そして判断力を取り戻した上で、未来のことを考えてみてください。そうしたら、見える世界がだいぶ変わるはずです。

いろいろな選択肢があることに気づくはずです。自分自身の未来や、自分が社会のために役に立てることなどを考えることができます。

 

今回は、閉塞感からダウン症の親が抜け出す方法についてお話しました。

危機やパニックの時には、不安や恐怖が先行して、現状を維持することだけしか考えられなくなります。また、自分が状況をコントロールできないと考えれば、閉塞感が高まるのです。

それを打ち破るには、自分で自分の未来をコントロールするという意志を持ってください。何もできないと考えるか、何かできる、と考えるかで、かなり心理が変わり、自信が出てきます。

ダウン症の世界に受け身になるのではなく、自分自身でやりたいことをイメージして、ゴール設定しましょう。

閉塞感のある時こそ、未来をイメージすることで、糸口が見つかります。

不安でイメージができないとか、考えられない場合は、文字情報やデータを見て判断力を取り戻しましょう。私のブログからも情報を取り入れてみて。自分自身で閉塞感に打ち勝ってくださいね。

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初めまして。次男はダウン症(21t標準)です。ダウン症の子を育てるうえで私が本当に大切だと思ったこと、実践して日常生活に役にたったことを書いています。興味があれば他の記事も覗いていってくださいね。

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