ダウン症の親は人並み以上に「幸せになれない」と考えている人も多いです。
障害があるから、お金がかかるから、時間が制限されるから、行きたい所にいけないからとか自らどんどん制約を量産していることに気づけている人も少ないです。
子育てで言えば「幸せになる力」をつけることが大切です。これはエフィカシー(自己効力感)とも言われています。簡単にいうと、自分は目標を達成出来ると信じれる力です。
自分を幸せにする幸福力です。
この幸福力がダウン症の親には決定的に必要です。
なぜなら、この幸福力を上げないとダウン症の子と人生を楽しく生きる、自分の人生を良くするといった理想が実現しないからです。
幸福力の高まりがゴールに近づけてくれるのですがそうならない親が多いです。
ママ友や友達、親の会に行けば一時的に幸せな気持ちが高まるのかもしれませんが、すぐに落ちてきてしまいます。
それはいわば、幸福力を下げるための努力をしてしまっているわけです。
今回は、幸福度があがらないのはなぜか?というお話をします。
出来ない理由を捨てよう
多くの人は幸せになる力がないと思いこんでいます。
お金がないと無理、子供が正常にできる限り近づかないと無理、仕事があるから無理、頼まれ事があるからなどいくらでも言い訳可能なのです。
つまり、幸福力とは自己評価の塊であって、人や周りの環境と比べて相対的なものなのです。自分で下げようとすればいくらでも、いつでも、何処でも下げれるものなんです。
たとえばよく、「私はたいしたことないから」とか「◯◯ちゃんはホント凄いね、それに比べてうちの子なんて~」と言ってしまっているかもしれません。
自分と子供の評価を下げてしまっているのです。自分が発した言葉は強烈で、脳はそれを実現しようと本能的に働きます。自分で勝手に不幸に行くようにしているわけです。
そんな時は、「◯◯ちゃんホント凄い!うちの子も一緒に頑張ったね、ふたりとも偉い!」といえば良いです。周りに謙遜して不幸になるのは自分のみです。健常者同士ではまだ謙遜し合うのも良いかも知れませんが、ダウン症の親では良くないです。
日常生活で少しづつでも幸福力(自己効力感)を上げて行かなければなりません。
つまり、下げるのを止めれば自然と上向くしかないので、良くなっていくのです。
しかし、多くの親は、この幸福力が自己評価だと思っていません。
なので上手く出来ない理由を自分で必死に考えて埋めようとします。
色んな子供のスキルが必要だとか、成長が必要だとか思うわけです。そう思うのは、自己評価が低いからです。
- ◯◯式で知力をつけないと
- ◯◯病院でトレーニングして運動能力を伸ばさないと
- ◯◯の会にでて交流を深めておかないと
こういった考えは出来ない理由を埋めようと行動しているに過ぎません。もちろん交流や子供への基礎的な最低限の能力をつけていくのは必要だと思います。しかし、穴を埋めようとするだけの行動は未来の理想とズレています。
これらは幸福力ではなく、能力をあげようとしてしまっています。
能力とは誰かが外の基準で決めた枠内である特定の分野の中でがんばることです。資格とかもそうですよね。〇〇式幼児能力開発もそうです。特定のやり方の世界で通用するだけのものです。
私がやっているコーチングの世界でも〇〇式コーチングがあります。その組織が考えた理論を使ってコーチングするのですが、その資格の範囲で人生の悩みが解決するとは到底思えません。
つまり、自信はない親は、人が決めた基準の身につけようとしています。人任せなので楽で簡単なのです。ということで◯◯式が流行るのは凄くよくわかると思いませんか?
しかし、それで夢が実現する人は少ないです。自分の家族やあなた自身の理想の未来には収まらないものだからです。
あなたの幸せは定義することが出来ません。親それぞれみんな違うからです。なので人の基準を達成しても大きな幸せは感じられません。
結果、幸福力は全く上がらないとう事になってしまいます。
幸福力を高めるには
今日が人生で最高のスキルを持っているし、最高の身体能力だと自覚することが大切です。それは子供だけでなく、親自身もそうです。
今日この瞬間の状態が人生で最高の状態なのです。その状態で楽しめること、チャレンジ出来ること、ワクワクすること、をすることが出来きます。
つまり、今の状態で幸せになって良いということです。ダウン症の子のレベルで出来ることを家族でみつけてみましょう。
ただ、一瞬そう思っても
- お金がない
- 時間がない
- 子供の体力がない
- 知能がない
- 人目がある
- 迷惑がかかる
のような言い訳が出てきます。それが幸福力を下げるもとになります。じゃ、どうすればよいのと思うかもしれませんが、
それらは幻想のようなものです。
なぜなら、勝手に条件をつけているのは自分で、逆にやりたいことやって、夢や理想を実現んしている人もいます。
なので思い込みを外すことが大切です。
トレーニングをし続ければ良くなるとか、教室に通えば才能か開花するとかいったものも思い込みの1つです。通えば通うほど不安定な気持ちになっていきます。
あながた不安をなくして子供が生まれる前に思い描いていた理想の人生を取り戻したいと思うなら幸福力を高めることです。
足りない部分を埋めるのは終わりのない戦いです。それがダウン症の子供のためであれば更に過酷になります。いつも比較し、お金を気にして、劣等感をもっているからです。
そこをスキルで誤魔化すから未来の幸せを感じることができません。
なので、幸福力を高めるには、親自身の理想の未来を設定しておくことが大切です。ゴールという考え方です。
その未来にワクワクできれば自然と未来から現実が近づいてきてくれますよ。
今回は、なぜダウン症の親は「幸福力」が上がらないのか?というお話をしました。
それはダウン症の親は人より幸せになれないと勘違いしているからです。そんなことはありません。今すぐにでも幸せになる行動をすることが出来ます。
エフィカシーと呼ばれるものは自己効力感と呼ばれ、理想を達成出来る力があると確信する力です。つまり「幸福力」です。
幸福力は自己評価するものなので、周りがなんと言おうが自分がそう思ったらそうなのです。
しかし、多くの人は出来ない理由探しに夢中です。そうすると自分自身で幸福力を下げてしまっているのです。勝手に思い込んで、他人からみたらなんでそんな風に考えるのと思うようなことまで思っています。
勝手に条件をたくさんつけているのです。なので、幸福力が上がりません。
そうなのだとしたら、明日から思い込みをやめて、今の子供の状態、今の自分が人生で最も能力が高い状態だと認めて、やりたいことを実行してみてください。
その積み重ねが幸福力を高めて行く方法なのです。ぜひ理想の未来を実現してみてくださいね。