あなたは、時間は過去から未来へと流れていると思いますか?
私は、ダウン症の子が生まれる前に戻れたらと思ったことも昔はありました。
世の中の常識では、「時間は過去から未来に向かって流れている」ので、そんなことを思っても無駄だと考えてます。
しかし実は、時間は未来から過去に向かって流れているのです。この時間の感覚はゴール達成においてとても重要になります。
過去が原因で今が決まる?
時間は未来から過去に向かって流れているとは、珍妙な考えに思われるかもしれません。
なぜなら、世の中では全く逆に考えられているからです。
つまり、一般的には時間は過去から未来に向かって流れていると考えられていて、過去に起こった出来事が、未来の結果を決めるという因果関係があるとされていますよね。
たとえば、
「子供のころ母親に厳しくされたから、今自分は消極的な性格になってしまった」
「学校でいじめられたことで、ひきこもりになってしまった」
「ダウン症の子を産んだから、将来苦労する」
という風に、過去の出来事が未来を決めていると、一般的には思われているのです。あなたも、「過去に○○だったから、今こうなっている」ことが思い当たるかもしれません。
しかし、本当に過去が原因で今が結果なのでしょうか?
よく考えてみると、その因果関係はかなり怪しいはずです。
一つ例を挙げてみましょう。
厳しい家庭に育ったおかげで、不幸になった、親に虐待されたことで不幸になった、と考えている人はよくいます。
でも僕は、厳しい家庭に育ったり、親に虐待されたことがある人でも、幸せな人を何人ももちろん存在します。
本当の時間の流れとは
あなた自身の状況についても、よく吟味してみてください。
今の子供の状況があるのは、過去に○○があったからだ、と考えていることがたくさんあると思います。
その因果関係を疑ってみましょう。突き詰めていくと、「本当にそうなのか?」と思うはずです。
そう、実は過去の出来事が今を決めている、というのは幻想なのです。ダウン症は遺伝子が原因だといいますが、流産は遺伝子的エラーが原因で誰でも1/3の確立があると言われています。
本当は時間の流れが逆で、今の状況が過去を決めています。
たとえば、今童貞だという人がいるとしましょう。
彼は今自分が童貞なのを「昔女の子にいじめられたからだ」と考えているとします。この時間の流れを逆にしてみるとどうなるでしょうか?
「昔女の子にいじめられた→モテナイ」を逆にするので、
「モテナイ→昔女の子にいじめられた」となります。
これだけだとわかりにくいので、もう少し説明すると、「今モテナイ君だから、女の子にいじめられたという過去が決まった」ということです。
では彼が次の日、突然告白され彼女ができると
「俺ってやっぱりモテるかも?!」
そして、過去に女の子にいじめられたことは忘れてしまうかもしれません。思い出したとしても、「いい思い出だ。」「あの経験があったから、モテ男になったのだ。」
と思うでしょう。つまり、「今の状況が変化することで、過去が変わってしまった」のです。
今が変わったことで過去が変わったのですから、時間が「今→過去」の方向に流れていると言えますよね。
ダウン症の子を持つ親でも「今不幸だと思っているから、障害がある子が原因として現れた」だけなのですね。