ダウン症の子と人生を変えたい、と思ったときは、視点を変えてみることが必要です。
人は、「どうしよう」と悩んでいるときは、目の前の同じ現実しか見えていません。その中で悩んでいても、堂々巡りになってしまい、結局何も変わらない、となってしまいます。
人生を変えるには、一旦今の状態から視点を変えて、新しい未来を見られるようにしましょう。そうすると、新しい現実が生まれてます。視点をどう変えたらいいのか、お伝えしますね。
目次
人生を変えるなら、「長期的な視点」を持とう
もし現実を大きく、確実に変えたいなら、長期的な視点を持つことが有効です。
人は短期的な視点に縛られてしまいがちですが、そのままだと今と違う未来を描くことが困難です。「長い目で見る」ことが、現実を変えるモチベーションを作り出すのすね。
今日明日ではなく年、10年単位をイメージする
多くの人は、短期的な未来の方に注目しがちです。
例えば、明日の仕事は何をするかとか、給料日まであと何日だ、週末はどこに行こうか、などの短い期間で考えています。
もちろん、こうした短期の視点は必要ですが、それだけだと、これまでと同じようなことの繰り返しに陥りやすくなります。
ここから脱するためには、最低でも1年、そして10年単位で物事を考える視点が必要です。
すると、今目の前の現実を一歩引いて客観的に見ることができるようになります。例えば、10年後も同じ生活だったらどうだろうと想像してみれば、今の生活を続けるべきかどうかがわかります。
このように、長期の視点には、人生を見直して変革する力があります。
歯医者に行く人と、行かない人の視点の違い
日本では歯医者に定期的に通っている人が少ないようです。そのため、ヨーロッパやアメリカに比べて虫歯になる人の数が断然多いそうです。
歯や口内環境に対する意識が低いと言わざるをえません。
寿命も延びているので、意識が低いままだと、歯がなくなってしまう人が多くなるでしょう。
このとき、長生きする、80、90歳になったときにどうなるのか、という視点があると、考え方が変わります。
誰でも歯が全部生えていた方がいいでしょう。もし歯が抜ければ、入れ歯になったり、インプラントをすることになります。インプラントは全部変えれば、数百万円〜1000万円以上の出費になります。
この話を聞けば、多くの人は歯に対する意識が変わると思います。
何百万も年を取ってから払うのはどう考えても大変です。それに、自分の歯でなければ、感覚も違うし、健康状態にも悪影響が考えられます。今のうちから、面倒でも、歯医者でクリーニング、メンテナンスした方がいい、ということがわかるでしょう。
こんな風に、長期の視点に立つと、途方も無い時間を圧縮して考えることができます。
良いことも悪いことも、長期で考えれば、その結果が明らかになります。1日1時間勉強したら、1時間スマホゲームをしたら、10年で何時間になるかなどなど、考えてみましょう。
遠い未来を今目の前で起きているかのように感じられれば、今何をすべきかが明確になり、人生は変わっていきますよ!
長期の方が大きな夢を描ける
長い目で見ると、今すぐには不可能なことでも、できるようになります。
現代では、すぐに結果を出す、出さないと追いついていけない、という側面があります。子育てもその節があります。何でもできなければ成長が遅いと言われてしまいます。
そのため、何十年と根気がいることよりも、今すぐに、とせっかちになりがちです。コンビニやネットショッピングなど、ものもすぐに手に入ります。便利なのは素晴らしいことですが、長い時間がかかるものの価値も認識した方がいいのです。
遠大な夢や目標を立てたり、とても不可能そうなことを目指すには、「3分で」「今月中」というわけにはいきません。長い目で見て、大きく考えることが大切です。そうすると、現状を離れて、新しい未来を描けるようになりますよ。
死ぬことを見つめると、「今」が変わる!
長期で見ると、人は必ず死ぬことがわかります。
寿命が延びたり、死なない人間が出てくる可能性は否定できませんが、どのみち永遠に生きることはありません。
これは誰にとっても避けられない未来、ゴールです。これは強制的に決まっているので、目を背けるよりも、ちゃんと見た方がいいのです。
死ぬことがわかると、現状はいつまでも続くわけではないことがわかります。必ず終わりが来ます。「終わらない日常」はありませんよね。
ずっと変わらない、というのは願望でしかないことがわかれば、1日1日の価値が変わります。今日という日は、必ず終わる人生の1日なので、貴重になるのです。
死ぬまでに何をしたいのか、どんな気持ちで死にたいのか、を考えてみましょう。
そうしたら、今の人生を変えるか、変えないかがわかると思います。
「いま、ここ」だけでは足りない理由
長期の視点を持つと言うと、「今に集中して生きた方がいいのでは?」「いま、ここを大事にするべきでは?」と思う方もいると思います。
それは大切なことだと思います。
ただ、いま、ここに何をするのかは、それより大きなものの中でしか決まりません。
例えば、ごはんを食べない人はいませんが、それは、生命が長い間作り上げてきたシステムだからです。そこに乗っかっているにすぎません。遠い未来の子孫繁栄のために食べていると言うこともできます。このシステムをキャンセルしたら、当然死ぬのです。つまり、本当の意味で今に集中したら、死ぬということです。
悟りを目指しているお坊さんも、仙人も、来世まで見て、輪廻転生をしないことを目標としています。また、生きとし生けるものが悟れるように、教えを広めています。これは一生では完結しない遠大な夢です。そこから今すべきことが決まっているのであって、思いつきで反応的に生きているわけではありません。
このように子育ても目の前の育児をするのではなく、将来の目標に対しての眼の前の育児が正しいです。
生きているということは何かしらの目的があります。DNAの命令かもしれませんし、夢のためかもしれません。そこからしか今は決まらないのですから、自分が何を目指すのかは、自分で決めた方がいいのです。それはダウン症の子の子育てであっても同じだと思います。
自分が死んだ後のことまで考える
長期というと、自分の一生のことだけではありません。
自分の一生を超えた、未来のことまで考えることができます。例えば、世界では「今の世代だけでなく、次の世代のことも考えよう」というのが当たり前になってきています。
もし、私たちの世代が良ければいい、と思っていたら、資源や環境を、そこまで大事にしなくてもいい、となるでしょう。
しかし、私たちが死んだ後のことを考えると、海をなるべく汚さないようにしよう、というふうに生き方が変わります。
後世の人に役立つことをしようとか、一生ではとても叶わないような目標を持っていたら、現状も変わります。自分が死んだ後の、子孫や、世界をどうしたいのか、考えてみましょう。
長期の視点から人生を見つめなおそう
人生を変えるなら、1日、1か月のようん短期的な視点だけではなく、10年以上の長期の視点を持ちましょう。
短期だけでは、現状にとらわれてしまい、抜け出せなくなりがちです。視点を上げて、遠い未来のことを今のことのように見てみれば、今やるべきことや、やめるべきことが明確になります。モチベーションも高くなります。
もっと言えば、人間は必ず死ぬので、死というみんなが確実に持っているゴールを見つめることで、重要なことは何なのかがわかります。1日1日がもっと貴重に感じられるようになるので、人生を変えることができるのです。
そしてさらに、自分が死んだ後のことまで考えてみましょう。ダウン症の子をもつ親はすでに考えているでしょう。その分他の人よりも高いしてんを持っていることになりますので、自信をもってくださいね。
何でも短時間、早いことが求められる現代ですが、目の前のことだけではなく、長い目を持つことが大切です。
そうすれば、今到底できないと思っていることや、大きな夢なども視野に入れることができます。それをリアルに感じることができれば、現実とのギャップがはっきりして、人生を変えたくなりますよ!