今回は、ダウン症の子を将来、自立させたいけど何からしていいのか迷っている人のために、本当に大切なワークをお伝えします。
ダウン症の子を持つ親御さんは、子供の自立について悩んでいる方が多いです。
どうして悩んでいるか、その原因は自信がないからです。それも子供に対してではなく、自分に対して自信が足りていないのです。自信があるとは、自分を責めることがない状態のことです。
「ダウン症の子を産んで悪い」
「家族に迷惑をかけて悪い」
「そんなに稼ぎが無くてごめん」
「あまりできる事なんてない」
このように考えていると、自信がなくなってきます。いつも無意識で自分を責めているからですね。あなたは気づいていないかもしれませんが、こういった思考が子供の自立を阻んでいます。
なぜなら、子供も出来ない、出来る可能性が薄い、無理だ、、と考えているからです。もし、あなたは、自分の親から「この子は何をしても失敗ばかりする子ね・・」と聞いたらどう思いますか?自分は出来ないかもしれない、、を意識するでしょう。潜在意識の力は強力なのでこのような刷り込みが現実を作っていくのです。
もちろんダウン症の子は、親の言葉をすべて理解できないかもしれません。しかし、そのような雰囲気や態度は100%分かっています。親に自信がなければ、子供に対してもそういった思考よりになり、それが伝わって、本当は出来ることも出来ないようになっていくのです。
親が思う子の自立とは
親は、子供に自立してほしいと考えますが、あなたが考える自立とは何でしょうか?
私が聞くと、それはトイレが一人で出来る事ですとか、中学生にきちんとなれることです、一人でお風呂にはいれることです。などの答えが返ってきます。
このように人それぞれ自立に対して思っていることが違うわけです。一般的に自立といえば、着替えも食事もお風呂も歯磨きもそうだし、自分ひとりで暮らしていけるような社会的スキルをもっているというイメージがあるわけです。
しかし、多くの親は凄く短期的な目線になっている方が多いです。その理由は、心理的に不安だらけなため目の前のことがフォーカスされてしまいます。子供が出来ないと思っているのですね。もちろん現実には出来ていないことも多いかもしれません。しかし、出来る部分もあるし将来的には出来ると自信をもたなければいけません。
子供のことに自信を持つには、親自身が自分の存在自体に自信を持つことです。
ダウン症の子がいてもいい、世の中50%の子が障害がある子であればどうでしょうか?もうすこし心の負担が減ると思います。そんな世の中でもいいじやないですか。そうすれば、今の世の中の常識は常識ではなくなっているかもしれません。
子供からみればあなたは宝ものです。
そういった唯一無二の存在であることを忘れないでください。そのような存在の人は問題も解決していくことができます。なぜなら、勇気があるからです。他の健常者の親よりも勇気が何倍ついていることに間違いはありません。その勇気をあらゆる場面で使ってくださいね。
なぜ子供が自立できないのか
子供の生活に対しての悩みは尽きることがありません。とくに10代まではそうですよね。そして、傾向としては、子供が20歳代を超えると、親の自立の悩みも「親亡き後」に変化していきます。
20歳くらいまでは、目の前の問題としてとらえていたものが、子供が大人になっていくにつれて、家族がいなくなった後のことを意識するようになるパターンが多いです。
つまり、未来への思考に切り替わるわけです。
その時に、やっと親として何が出来るかを本気で考えます。しかし、考えたからといって、上手くいくとはかぎりません。ほとんどの人はどうしたらいいのか悩み続けているのが現状です。
なぜなら、親がどうなったら理想なのかを真剣に考えていないからです。ほとんどの人は、現状の仕事や生活の延長線上みたいなイメージで考えています。それでは、子供のそのまま少し成長するだけで、一緒に家に住んでいることでしょう。
もちろんダウン症の子は可愛くて、ずっと一緒にいて面倒を見るのが好きという人はいいと思います。幸せな人生でしょう。しかし、子供にもっと成長してほしい、自分で生活できたらきっと楽しい人生を送れると感じている人もいるはずです。
なので、子供が小さい頃から、親は遠い未来を見ることです。
そしてあなたが思う理想の自立があるならば、それを実現することが最もあなたの人生で大切な目標なのです。
そのために、自分を責める習慣をやめてください。些細なことでも、出来る、問題ない、上手くリカバリーできる、心配ない、と褒めてあげることです。もっと言えば、自分のいい所をたくさん見つけてください。
私はよく、毎日「いいこと日記」を付けてくださいとお伝えしています。これも自分の良かったことに気づいてもらうためです。
そして同じように、子供の自立について大切なことは、子供を責めないということです。子供に自信がなくなれば、あっというまに成長スピードが遅くなります。
引きこもりなどを支援している団体などあります。そこでは、子供を褒める環境にすればするほど、引きこもりからの脱却や社会復帰が可能になると聞きました。褒めるとは、存在を認めるということです。
「あなたがいてくれてよかった」
「いま出来ることがあって素晴らしい」
そういった声かけが人を動かす原動力になるのですね。このように、たとえそれがダウン症でも私は同じことだと確信しています。
親が子供もココロの安全安心な土台になってあげましょう。
子供の自立を促すワーク
親の自立も必要ですが、その方法は別のブログでも書いてあるので読んでみてください。
それよりも、今回まずは、子供を認めるためのワークをお伝えします。それは、子供の良いところを100個書き出すワークです。何日かかってもいいので、紙に書き出してみてください。
このワークのポイントは、今子供に出来ることにフォーカスすることです。多くの親は、出来ないことばかりに目を向けています。そうするとただのあら探しになります。そして、子供が出来ないことをすることは凄く難しいことです。
あなたも、たとえば、会社の上司に赤ちゃんで一日話してくださいと言われたら、絶対無理という人はいるでしょう。その目的も理由も理解できないし、生理的に無理だしと考える人もいます。
ダウン症の子に理解できるように伝えられるならいいかもしれませんが、難しいことが多いです。なので、出来る事から組み合わせることが大切です。そのためには何が出来るのか、いい所を見つけてあげましょう。あなたがまだ気づいていない点がたくさんあるので発見しましょう。
良い所を100個書き出すワークをしている間、良い事ばかりに目を向けることができます。これは凄く大切な時間になること間違いありません。多くの人はこの時間が決定的に足りていません。
- ワークでは、たとえば、
- よく笑うことが出来る
- ご飯は今日3種類食べれた
- 10m走れた
- 鉛筆をすこし短くもてた
- 眼を見てしゃべれた
こんな些細なことでもいいのです。出来ることを見つけていきましょう。特に親や家族だけでなく、近所や学校、地域の人とのふれあいのなかで必ず違いがあります。動物に対しても違うと思います。
このワークを通して、子供に対する自信を少しづつ深めてくださいね。
まとめ
今回は、子供の自立について何をしたら良いかわからない人のためのワークをお伝えしました。
大切なことは、親が自分を責めずに、褒めて自信をつけることです。そして、今目の前の問題も気になりますが、先の未来を見つけて目標にすることです。
また、合わせて子供に対しての自信も必要です。そのために、子供の良い所を見つけるワークをお伝えしました。
自分にも、子供へも素敵なところに気づいてあげてください。子供にとってあなたは宝物なので、きっと素敵な宝石ような存在になれるに間違いありません。そのような関係が子供を自立へと連れていくことができます。