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「普通の子育てをしたい」は幻想

 

今回は、「普通の子育てをしたい」は幻想というお話します。

ダウン症の親は、普通の子育てをしたい、普通の人生を送りたいと思う人が多くいます。まず、「普通」とは何なのでしょうか?

調べると、

「いつ、どこにでもあるような、ありふれたものであること。他と特に異なる性質を持ってはいないさま。」とあります。

ここに書いてある、異なる性質を持ってないさまとは、ダウン症の子が他と異なる性質だとすると、普通ではないと考えることもできます。

しかし、ダウン症が異質でも、自分の人生が異質になるわけではありません。ましてや普通ではないとは言い切れません。

子供には子供の人生があって、あなたにはあなたの人生がそれぞれ用意されているので、一緒くた(一色単)にしてはいけないのですね。

 

ダウン症の親の普通とは

親は、「普通」の意味を、次のように考える人もいます。

親は会社で働いて、子供は大学まで卒業して就職して、親子別々に暮らし、労働に見合ったお金をもらって生活するイメージです。それが普通の考え方だと思っているのが間違で、洗脳されていると言っても過言ありません。

多くの人は、戦後の教育でサラリーマン的に生きることが正しいと思い込んでいます。

それが普通だと思っているのですが、そうでない生き方を選んでいる人もたくさんいます。たとえば、日本の労働人口は5000万人ほどですが、一億円以上の資産を持っている人は、250万人もいると言われています。(国税庁:民間給与実態統計調査)

サラリーマンでここまでお金を貯めるのは難しいので、全然べつのことをして暮らしている人がたくさん世の中にはいるのです。このような人はサラリーマンが非常識だと感じているでしょう。つまりサラリーマン生活が普通ではないのです。

普通の生活とは、誰かに作られたものです。それは労働者向けに作られたテレビなどが良い例です。よくテレビをみてください。テレビは90%がマーケティングですが、紹介されているものはサラリーマンが変えるような低単価の商品ばかりです。1億円のマンションやプライベートジエットのCMなんて見たことないですよね。

このような媒体を見続けることで、これが当たり前なんだ、障害の子を持っていることは大変なことなんだと洗脳されています。

よく分からないなと思う方は、誰でも本当はもっと自由があっていいし、自分で決めていいということだけ知っておいてください。

ダウン症の子を持つ親も、子供に特徴などがあるだけで、どんな人生が正しいかなどありません。障害者が家族にいてもそれが普通なのです。苦しいと考えるのは何かに影響されているからです。

私の知り合いに子供が10人以上いる方がいます。そのなかに障害がある子もいるのですが、親本人は気にしていないようです。

このように、普通が普通でないことに気づけば、人生とは自分自身が決めるものだと分かります。なので、新しいことにチャレンジしてもいいし、どんな理想を作っても大丈夫です。お金があってもいいし、自由な時間がたくさんあっても、どこに住んでいても良いのです。

 

普通の基準をつくる

自分が考えている普通の親子や普通の生活というものが間違っているのだとすると、何か普通なのでしょうか。

たとえば、「いつも食事はどんな感じでしょうか?」と聞くと

「健康的な食事をしていますよ」

とおっしゃられる人もいます。

詳しく聞いてみると、偏頭痛があるのにコーヒーを一日数杯も飲んでいる方や、糖質が多い食材をたくさん食べている方など、人によって「健康」についての基準がまったく違います。

これと同じように、教育の考え方も違うし、家族の関係も全く違います。

そうすると、「普通のことがよく分からない」と言われる方もいるかもしれまんが、分からなくて正解なのです。

みんな産まれた環境も、育ってきた体験も違うので、価値観は違って当たり前です。なのに、みんな同じように生活して同じ価値観を持っていると考える方が不思議な気がしませんか?

もちろん社会生活もあるので、ある程度基準に沿って考えていますが、その気持ちが強すぎて逆にあなたを縛っています。

なので、基準がとか、スタンダードがとか、いつも、といった考えをやめなければなりません。

いろんな考え方があって、どこを基準にするかで健康も、生活もダウン症の事についても考えが変わってきてしまいますね。

そのために、あなたらしい基準を作ることが大切です。

 

新しい「普通」は未来から

ただし、基準があることが悪いわけではありません。基準は作ってもいいのですが、ポイントがあります。

新しい「普通の基準」は、未来から持って来るということです。過去のものを参考にしてはいけません。なぜなら、未来の「普通の基準」を作ることで、現在と過去の「普通の基準」も変えられるからです。

たとえば、周りの評価が気になって発言を控えていたけど、いざ勇気を出して伝えてみると意外と相手の反応が良かったということがあります。

勇気を出して未来はこうなったらいいなと考えたので、上手く行ったのですね。この時自分の基準が少し変わります。そうすると過去で起きた良くない出来事も、この経験があったからと良い理由付けが出来ます。

ダウン症の子のことで悩みがあっても、良い未来を想像し、それが実現すれば、ダウン症に対してのネガティブな思いが根本から変わります。

こんな風に未来に向かって「新しい基準」を作って輝く人が増えれば良いなと思っています。

 

まとめ

今回は、普通の人生は存在しないというお話をしました。

多くの人が使う普通の人生とは、周りから勝手に植え付けられている幻想です。そもそも普通の人生は、人それそれです。お金持ちの人からみたら労働者は異常に見えるでしょう。

周りの人は意識していないかもしれないけど、ダウン症の親自身は凄く被害者意識があります。これも自分自身が作り出した「普通」です。

普通の人生は、自分で作ることが出来るので、もう一度考えてみることが大切です。

そのために、過去を意識するのではなく、未来をイメージしましょう。

未来でこうなっていたら良いなという自分なりの理想を作ることです。コーチングではゴール設定や目標設定をすることで今を変えていきます。

普通の◯◯になりたい

普通の◯◯がしたい

という思い込みを変えていきます。

今が変わると人生が楽になり、生きがいが出来ます。

未来の当たり前を作ることは、「当たり前の子育て」の意味を変えます。もし今、「当たり前の子育て」にこだわるのなら、間違って考えをもっているからです。

なので、今の普通を捨てて、新しい常識を手に入れましょうね!

 

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初めまして。次男はダウン症(21t標準)です。ダウン症の子を育てるうえで私が本当に大切だと思ったこと、実践して日常生活に役にたったことを書いています。興味があれば他の記事も覗いていってくださいね。

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