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親の絶対的な価値を捨ててダウン症の価値を作る

コーチングで大切な考え方である「絶対的な基準や価値観はない」という考え方についてお話します。

これはダウン症の子育てにも重要だと思っています。ダウン症の親の障害者を育てるという環境は一般の常識を外れているとも言えます。

障害者を育てるということはわからないことが多いし、これが正しいとか、これは間違っている、という基準が良くわかりませんよね?

たとえば、

  • 経済的に成功するのがいい
  • 子供を健常者に近づけるのがいい
  • 子供のIQ50あるのがいい

などの絶対的なものさしはないのです。「絶対的なものがない」ということは、すこし難しいですが、数千年前のブッダや、現代では数学や物理学の成果が示しています。

もしかしたら聞いたことがあるかもしれませんが、簡単に言うと「全ては平等である」ということです。ものごとをフラットに考えることができれば最高ですね。

今回は、絶対的な価値を捨てて、ダウン症の価値を作る方法をお話します。

 

絶対的な基準や価値はない

価値とは曖昧なものです。時代によっても変わり、また人によっても違います。たとえば、マリファナといった薬物は日本で禁止されていますが、カナダでは医療用として使われていてマリファナデーなんてあるくらいです。私もカナダに住んでいましたがその日は、町中でみんなが楽しそうに吸っていました。

基準は同じように見えて、同じではないのですね。

障害者が悪いという人もいれば、障害者こそコミュニティーの宝だという人もいます。IT技術が世の中の役にたっている人もいれば、お年寄りには関係ないかもしれません。

絶対的な価値観などないのです。ダウン症の子で引け目を感じている人は、本人がそう思っているだけで周りはそう思っていないかもしれません。それで、人間関係がぎくしゃくするのはもったいないですよね。

ここで、キリストを例にして少し考え方をお話しますね。

イエスは神だけが絶対だと考えました。ただし、神が持っている基準というのは私達人間には絶対知り得ることができませんよね。

なので人間にとっては、神ではないので絶対的な基準がないのと同じです。

これは、

  • 「これが正しい考えにちがいない」
  • 「私のほうが人間的に正常で上」
  • 「障害者は悪だ」
  • 「ダウン症は天使ですね」

というのは、全て人間が作り出した幻想でしかないのです。

「これが正しい」と言っている人がいたら「嘘つき」ということですね。

絶対的な基準がないなら、順位をつけたり区別をすることもできません。すべてが平等というのはこういうことなんですね。

少し難しかったですががここまで読んでくれてありがとうございます。

とりあえず絶対的な基準、絶対的なものはないんだと理解してくれたらなと思います。

 

新しい基準とは?

コーチングではクライアントが望むゴールに到達することが大切です。

そのコーチングで「絶対的なものがない」ことと、「ゴール到達」はどう関係があるのでしょうか?

絶対的なものがない、と言っても人間は基準がないと不自由ではないでしょうか?

たとえば生きていくために食べ物を食べるにしても、土は食べられないし、ポテチばかり食べていたら健康じゃなくなるかもしれません。

また、すべてが平等と言っても、愛犬と人間は区別する必要があるかもしれませんし、すべての人に同じ時間接するわけにもいきませんから、その人なりの優先順位はあるわけです。

じゃあ、その基準は何によって決まると思いますか?

 

ダウン症の価値を自分でつくる

絶対的な基準があるわけではありません。

その人なりの基準とは、「自分が作ったゴールで決まる」ということです。

価値や基準が人によってバラバラなら、自分で決めたものが基準になります。当たり前のようですが、ただこれが俺だと豪語することではなく、本当にやりたいことを目指すゴールです。

ダウン症の親は子供との目標をつくるものいいですよね、人生をかけた目標になるかもしれません。または、自分がやりたいことを実現して、子供や家族をそこに連れていくような目標が出来るかもしれませんね。

つまり、ゴールにとって必要か必要でないか、で全てを判断するということです。

たとえば、誰かが「一人暮らしすることが良いことだ」と言っても、家族のゴールにとって子供が一人暮らしすることが合理的でないなら優先度は下がります。

また、世の中で「お金を稼ぐのはよくないことだ」という価値観があったとしても、「たくさんお金を稼いで社会貢献したい」と思っている人にとって「お金を稼ぐこと」は良いことだし、重要なことになります。

逆に言えば、ゴールを設定していないと、その人には基準がないようなものです。

もちろん、ゴールがない人でも淡々と生きてはいますから、何かしらの基準を持っているはずですよね。

では、その基準は何かというと

  • 「誰かに切れられた基準」
  • 「ただの本能の基準」

なのです、これを現状維持といいます。

たいていの人は現状維持の基準を絶対的なものだと思い込んでいます。

だから、現状から抜け出せないんですね。まず絶対的な基準はないんだと理解して、その上で初めて自分のゴール、新しい基準を選ぶことができるようになります。

 

今回は、絶対的な価値を捨ててダウン症の価値を作る方法についてお話しました。

  1. 絶対的な基準や価値観は存在しない
  2. 人生の新しい基準は自分が決めたゴール

これらは、自分の環境を変化させていくうえで、とても大切なことですので、もしわからなかったらこの記事を何回も読み直してみてください。

私の考えの大部分を占めるのがこの「絶対的な基準はない」という前提です。

そのつもりでコーチングするし、ブログでみなさんに必要な知識をお伝えしています。

ぜひ、この記事を参考にして新しい自分のゴールを設定してみてくださいね。

 

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初めまして。次男はダウン症(21t標準)です。ダウン症の子を育てるうえで私が本当に大切だと思ったこと、実践して日常生活に役にたったことを書いています。興味があれば他の記事も覗いていってくださいね。

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