ダウン症の子供に生命保険や医療保険を掛けたいと思ったことはありませんか?
多くの人は、自分に生命保険やがん保険、入院保証などを保険商品を利用して、リスクに備えていると思います。しかしダウン症の子供への保険商品は相当少ないのが現状です。なぜでしょうか。
今回は、ダウン症の子供が生命保険に入れない理由について話していきます。
病気リスクが大きいはず(医療、矯正、検査、入院、療育)
まずダウン症の人へは、偏見と誤解が日本全体であります。 その偏見により保険会社はリスク判断として保険商品の開発や導入を制限しています。
どんな偏見かというと下の3つです。
- 病気になりやすく死亡リスクが大きいと判断している
- 知的障害者を精神障害としている
- ダウン症と他の知的障害者を区別している
1つづつ見ていきます。
1つ目は、産まれてからの身体的機能不良(生命予後不良)があり、保険的にリスクが大きいということです。
昔は20歳前後でダウン症の子供は死亡していたため、障害者の中でも死亡リスクが大きく、保険会社からの支払いがすぐに発生してしまうため、避けられていました。
現在は生活環境の改善や、親との関わりの密度、医療や療育の充実でその生存率は大きく上がり、60歳前後にまでなりました。
この状況でも現在も多くの大手保険会社が、特定または同等の商品を作ることに積極的ではないのは多くの偏見が含まれいると考えています。
知的障害者を精神障害と同一視している
次は、知的障害と精神障害との同一化による偏見です。
精神障害とは、あることが原因で、人格障害(人格が著しく偏り、社会生活への支障)、物質依存症(アルコール、ドラッグ、恋愛など特定のものに依存)、統合失調症(思考、知覚、感情などが歪み、幻覚や妄想などの脳への損傷状態)などです。
これを多くの場合は、知的障害は親が原因で障害が発生し、精神障害となったと同一視してしまうことです。
これは大きな間違いだと私は思います。
18歳未満までの発達期間に発生した、認知脳力(理解・判断・思考・記憶・知覚)が明らかに他の人と遅れていることが知的障害の定義です。
知的障害(精神遅滞)とは、精神の発達が不全の状態で、認知や言語、運動、社会的能力に障害があることを言います。
学校での学習や日常の経験から学ぶ精神機能が十分に育たず、学業や仕事、社会参加に適応できない、または難しい状態にあります。純朴で、他者に感化されやすい傾向もあります。
知的障害は一般的には、軽度・中等度・重度・最重度の4段階に分かれていて、段階によって障害の現れ方などが異なります。 なのでダウン症の子でも行動や出来るできないが様々なのです。
いわゆる「IQ」(知能指数)が50~69の範囲に当たることが多いそうです。ダウン症の子の研究でもIQは30-50を推移しており、この知的障害に当てはまる範囲と考えられます。
主な困難な状況は学校での勉強、とりわけ読み書きが苦手なケースが多いです。
社会性が未熟な場合は、結婚やその後の育児が難しいことも考えられます。会話や意思疎通などのもっとも生活する上で大事な事は年齢相応に期待されるよりも未熟になります。
しかし、今は、そういった偏見はダウン症への多くの反論でみられます。
社会的不利を補うように考案された教育を受けることで、能力を向上させ、小学6年程度の学力を得ることができます。言語習得が幾分遅れるものの、多くの場合、日常生活に必要な会話ができます。発達の進度が正常よりかなり遅いとしても、食事や洗面、着替え、排泄など身のまわりのことは自分でできます。成人してから仕事に就いたり、結婚し、家族を持ったりする人もいます。学校での勉強はうまくできないとしても、実地の能力が求められる仕事では、潜在的能力を発揮しやすいと言われています。
引用:ハートクリニック
このようなダウン症の症状と、知的障害を同じ障害者として、ある事を原因に発生した障害と決めつけていおり、親を原因として発生した子供の病気であるとのレッテル貼りになっています。
健常者の親が持つ、フィクションの一つなのかもしれません。
これが、偏見を生む一つです。
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ダウン症と他の知的障害者を区別している
最後は、知的障害の中における差別です。知的障害はダウン症だけのものではありません。最近では自閉症などの自閉スペクトラム症がテレビやインターネットの話題に上がることが多いです。
そのような他の知的障害における、ダウン症の位置づけは極端に低くなります。
療育手帳の等級B1,B2などありますが、それが同じランクでもダウン症のほうが知能が低いなどの声も聞こえます。程度は同じであるのにもかかわらずその取扱については、差があるのが実情です。
こういった世の中の世論や世情が、保険商品にも反映されています。
あなたの世界の中で、偏見を無くす必要性
大きくは3つの理由による偏見が世の中を支配しており、個人どおしでは、その偏見は多く解消されている世の中になっていると感じますし、本当にありがたいと思っています。グローバル化という、個人を尊重する、多くの人種を受け入れきちんと国を回すという考えはダウン症には合っているのかもしれません。
私の次男はダウン症ですが、
ママ友からは、
「障害者が近くにいることで考えの幅がひろがるよ」
「うちの子が病気治すのどうすればいいか考えてるらしい」
「次男君と将来も話せる間柄になってほしい」
と言ってくれたりします。
でも、すこしずつ世代につながるレッテル貼りを見直す事で、社会を動かし、会社の認識を変えてより社会貢献の素地が出来れば、新しい保険商品もできるかもしれないし、ましてや
保険商品の必要もなくなるのかもしれませんね。
今回は、保険商品が増えない理由3つについて話してきました。
ダウン症の子供の生存機能が著しく低いという誤解、精神障害者と同等という決めつけ、他の知的障害との偏見ということが保険商品の促進を防いでいます。
そういった考えがグローバル化の流れで、意識が変わり受け入れやすくなる社会に近づくことで保険も大きく見直される未来があるかもしれません。